窮奇編
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そして今やっと闇の中に見える灯火が見えた
「…あれは?」
目を凝らし様子を窺う
「貴船の、社務所じゃないのか」
そう呟いたのはもっくんだ
「でも、こんな時間に人が居るのはあまりにも変だ。気を抜くなよ」
会話を済ませ、近付いていく
無論。
警戒を怠らずに…
暁は手から伝わってくる昌浩の脈打つ音が大きくそして速くなり始めているのに気付いた
それに心配そうに昌浩の顔を見た
ギュッと強く手を握ると双眸が暁を捉えた
安心させるように、なんとか笑顔を作った昌浩
それが尚、心配をする心に拍車をかける
(無理に、笑わないでよ…昌浩)
暁は下を向きながら着いていく
社務所に近付くと、痛いほどの視線が突き刺さる
(これは…敵意、か?)
そう思い、ゆっくり頭をあげる
そして社務所に居る宮司と禰宜の視線だと分かる
だが、おかしい
何処かが、何かが変なのだ
敵意剥き出しの視線を送るなか、昌浩の問いに優しい声音で受け答えしている
(試しているのか?警戒しているのか?殺そうと隙をみているのか?)
自分の考えに没頭し始めている
こうなった暁はなかなか止められない
殺意を感じた瞬間、顔を上げた
(もう遅かったか…喰われた後だな、)
目を細め、敵を見た
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