窮奇編
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まだ血の気が戻らない顔だが続ける
「呪詛は…必ず自分の身にも降りかかる…。呪った相手と、圭子姫と、結局は両方が犠牲になるんだ、だから…!」
「昌浩」
暁は昌浩の手を握った
「力になるから、一人でどうにかしようとか思わないで」
「有難う」
握りすぎた手からうっすら血が出ている
それを広げさせ、布を巻いた
「一の姫が浚われたのは昌浩のせいではない。俺の考え不足だ。だから、自分を責めるな」
悔しそうに顔を歪めた
「そう言ってる暁が自分を責めているんじゃ、話にならない」
「もっくん…。でも、俺のミスだ。そんな簡単に主の命令に背くわけが無いってことを頭の隅にでも置いておけば良かったんだ」
「誰のせいでもない」
そう言ったもっくんの瞳は頷けと強制の意が現れていた
その瞳に負け、仕方無く取り敢えず頷いた暁
「取り敢えずとかいい加減な心で頷くなよ」
「はい…」
下を向きながら返事をした
「昌浩、平気?貴船の闇は怖いからな。ほら」
そう言って手を差し出す
「え?」
「独りじゃないって実感出来るだろ?それとも嫌か…俺と手繋ぐの?」
「ち、違うよ///えと、失礼します」
暁の手を握ると昌浩の体温は一気に上昇した
(不謹慎だな、昌浩の奴)
そう思いながらももっくんは笑っている
山道を必死に登り出した
長い長い道のりを
登り出したのだ…
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