窮奇編
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昌浩はポカンとしていたがもっくんの首を掴んだ
「想像通りってどっちなの!もっくん!」
「ぐ、ぐるじぃ」
「あ、ごめん。で、どっち?」
「必死だな。暁は女性だ…」
昌浩はそれを聞き、ぽわーんとしている
暁は清明の部屋に入った
許可なく入るのは此が初めてだ
「十二神将は何故、騰蛇を傷付ける?何故責めるんだ?」
「わしにもわからないのぉ…」
「一つ言っておく…十二神将全員に伝えろ。騰蛇と昌浩を傷付けたり責めたりしたら、容赦なく殺す。肝に銘じておけ…以上だ。俺はお前等を殺すのに躊躇する理由がないからな」
「暁様は何故そこまで騰蛇を庇うのですか?」
「お前等は騰蛇がそういう風に言われて何も感じていないと思っているのか?周りがそういう態度を取れば取るほど、彼奴は自分を責め続ける。そういう心の持ち主だ…彼ほど魂から優しい人物は居ないよ」
そう言って柔らかく微笑んだ暁
「…清明様、急に来てすみませんでした。では、昌浩達が来たので失礼します。騰蛇を見る目が変わらないモノは今すぐ異界へ帰れ。居心地の悪い視線程傷付く者は居ない」
それを口にした暁の顔は辛そうに歪んでいた
「では。」
狩衣を綺麗に翻し、颯爽と去って行った
暁は苛々した様子で廊下を歩く
余程、十二神将(騰蛇を除いて)の態度に怒りを感じているのだろう
(あー、ムカつく。ああいう視線が全て俺に向けば、騰蛇は苦しまずに済むのかな?それとも、呪をかければ楽になるかな?)
足を止め、暗くなった空を眺めた
(彼の者達の心が少しでも楽になれば…)
無言で涙を流す姿は美しいが儚さが見て取れる
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