窮奇編
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顔を更に紅潮させながら、暁の狩衣を握った
「どうした?」
耳元で聞こえる優しい、昌浩を心配する声
「ううん、大丈夫」
「そう…」
「暁、おかえりなさい」
「!!!ただいま、昌浩」
「急に居なくなったから、心配したし…それに」
言葉が途中で止まり、首を傾げた
「それに、寂しかった」
「昌浩、有難う。俺にも事情があるからさ…心配かけたんだな。ごめん」
しゅんと頭をうなだれながら謝る暁に両手を左右に振った
「謝んないで」
「昌浩は優しいな(笑)有難う。清明様のところに顔出しに行かないといけないから、俺はこれで」
昌浩の髪を撫で、清明の居る場所へと向かった
「もっくん、暁って本当に男性かな?肩幅とか笑顔とか見ると女性にしか見えないよ…」
「そうだな。本人に聞いてみた方が早い…にしても、痛い」
「それはもっくんがいけないんだ」
そう叫んだのだけは、暁に聞こえた
清明に挨拶に行った後、ふと思った
(あの笑顔、何か楽しみがあるのか。昌浩関係だろうな)
庭に行き、木に登り腰をかけた
そのまま瞼を閉じると、邸の中や外を歩いている人の声が聞こえる
その中でも興味深い話が耳に入った
貴船に鬼女が現れ毎夜のように釘を打っているとか…
(貴船には龍神が居るんだぞ?何故だ…)
眉を寄せながら話を聞いていた
あれから結構な刻が過ぎているが一向に昌浩が邸を出た気配がしない
木から降りて部屋に行き中に行くと書物を枕に寝ている昌浩の姿がある
掛布を口で引っ張っているもっくん
それを取ると視線が此方に向く
掛布を昌浩の肩にやり、もっくんに苦笑いを見せた
茵に寝かせた方が良いと考え、敷き始める
(流石に俺は運べない)
そう考え白虎を呼び茵に横にならせ、掛布を被せた
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