劉黒といた時のような無邪気な灰夜に戻ったことに皆がどれだけ安心したか……




無論言うまでもなく腹ただしいと感じているものもいる




「灰夜、置いていかないで」




そう言いながら灰夜と手をひく洸




そちらをチラリと見てフンとそっぽを向く灰夜



「灰夜ごめんね」



「もう二度と自分を貶める様なこと言わないで」



それにしょんぼりとしながら頷く洸




「王様になってもポチはポチなんだねー」




そう言って無邪気に洸の背中に抱きつくルル




「ちょっと……そのポチって言うのやめてって言ってるでしょ。それに灰夜の前でベタベタしてこないでくれる？」




「私はぜんっぜん気にしてないわよ」




こめかみに青筋が見えるのは目の錯覚などではない






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