立海大附属
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この小説の夢小説設定表裏のお話後ちゃまぜ
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基本彼女はマネージャー(2人出す時もあるかも)
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「どの飴ちゃんがええ?」
俺はポケットから3種類の飴玉を取り出して彼女に見せつける。もも、りんご、さくらんぼと包に書かれたどこにでも売ってる変哲もない特別な飴玉。何が特別かなんて俺だけが知っちょることぜよ、いや幸村あたりは気がついてるかもしれん。
「今日はさくらんぼがいい」
「ほら、お口開けんしゃい」
「んあ」
赤っぽい飴玉を舌の上に乗せてやればこいつは嬉しそうに笑って口を閉じる。およそ20センチほどの身長差、壁に追い詰めてしまえば俺の背中に隠れてすぐには見つからない。このあとの部活なんてサボってこいつと仲良くしに家に帰りたいが頼れるマネージャーのこいつを連れ去ってサボだったらどれだけの大目玉を食らうか容易に想像がつく。
「まぁくん」
「なんじゃ」
「ファーストキスは檸檬の味だった?」
まぁくん、まーくん、雅治、まさ、におちゃん、仁王くん。○○は気分次第で俺の呼び方を変える。1年の秋くらいに付き合ってもう2年も経つが未だに俺の呼び方だけは予測できん。そしてまた突拍子もないことを口走る。部活前のふたりでお話出来る僅かな時間。ファーストキスなんてだいぶ前じゃ、もちろん覚えとるけど。
「そういえば檸檬だったかもしれん」
「今したらきっとさくらんぼになるね」
「なんじゃ○○、キスのお誘いかのぉ?」
「んー?違うよ、ふと思っただけナリ~」
そうやってわざと俺の口癖を真似してみたり、突然思い出したかのように話をしだしたり。本人の中では話の内容は繋がっているらしく全然不思議なことではないみたいだが時々掴みどころがなくて困る。まぁそんなところに惚れたってのもあるが、こいつは俺のイリュージョンですら見抜ける。だけどペテンは見抜けない。匂いで判別してるらしい。試しに柳生の他に幸村、真田とイリュージョンして見せてどっちが俺かと聞けば即答で本物を当てる。むしろ鼻をつまんでさせれば悩んで悩んだ末に手を触ったりして当ててはくれるけぇ、ええんじゃけど。ペテンは面白いくらい引っかかる、まぁ最近試しすぎて引っかかりにくくなってはきたがまだ心配なり。
部室の壁際に彼女を押し付けて特にやらしいことをする訳でもなくお口に飴玉を入れてやってベタベタとくっつくだけのこの時間。いつもはクールを装って生活しとるくせに彼女の事となるとどうしてもくっつきたくて仕方なくなる。自分の嫉妬深さにも驚いた。
「のぉ、今日部活終わったら泊まりに来んか?」
「ひとりで寝るの寂しいの?」
クスクスからかったように笑う。俺の背中に手を回してぎゅっとくっつくと「いいよ、いっぱい甘やかしてね」といたずらっ子のように妖しく笑って見せるのが、子供っぽさと大人の女っぽさを醸し出していてたまらない。
だから我慢ができなくてちゅっちゅと彼女の額やほっぺた、髪の毛にキスをして大好きアピール。学校でこれ以上すると怒られるけぇせんけど、ぷっくりとしたその唇に吸い付きたい。指でくにくにと唇を捏ねていたらパクッと指を食われた。
「な、何しとんじゃ」
もぐもぐ口の中で指と一緒に飴玉を転がしてチュウチュウ吸う、まるで指フェラ。根元まで咥えてゆっくり引き抜くストロークを何度か繰り返すと満足したのか最後に甘噛みして口内から指を出す。こいつの唾液でてらてらとやらしく光る自分の指はきっと甘いほんのりさくらんぼの香りがする。
「ユッキーに見られたら怒られるからここまでね」
「ん」
するりと俺と壁の間をすり抜けて部活の準場を始めてしまう彼女の背中を見送ると俺は近くのベンチにへたりこむ。左の薬指を先ほどあいつが咥えていたように俺自分の口の中に突っ込んだ。指で舌を押してぢゅっと吸う。舐めとる時のあいつの顔エッチかったのぉ。自分の口から指を引き抜き薬指の根元を見れば軽く歯型がついている。彼女の歯型じゃ、まるで指輪の予約じゃ。それが嬉しくて嬉しくて俺はにやけ顔が止まらんでいると部室に丸井とジャッカルが入ってきてキモイと一蹴りいれられた。
告白したんは1年の時の全国大会直後くらい。まぁこんな性格じゃし、疑われることには慣れとるが本気で好きになった相手に「そんな嘘やめてよ」と曖昧に笑われたのはかなりキツかった。告白するまであいつのことは特別扱いしてきたつもりだし、毎日のように檸檬味の飴ちゃんもあげてきた。もう少し意識してくれると思っとったが最初はそこまで響いていなかったと思う。
結局好きと言って貰えるまで毎日毎日アタックを続けて飴ちゃんも食べさせ続けた結果。夏休み最終日、夏と秋の境目くらい季節「好きかも」なんて言ってもらえて晴れて付き合うことになった。今じゃバカップルとか言われとるけど俺はあいつが笑ってそばに居てくれるだけで幸せぜよ。
「雅治帰ろー」
「おんっ」
名前を呼ばれてぴゅーと飛ぶように彼女の所に行って速攻手を繋ぐ。部活メンバーにサヨナラを告げて俺の家に向かって2人歩き出すと彼女はポケットから飴玉を取り出した。珍しい。
「ねぇ、あーんして」
「あーん」
「おいし?」
「梨?」
少し腰を屈めて彼女が俺の口に飴玉を入れやすいようにすると緑っぽい飴玉を転がす。味を聞けば嬉しそうに頷く姿が可愛い。
恋人繋ぎした手をぶんぶん振ってご機嫌な彼女。帰ったらとりあえずチューしてくれんだろうか。
「まーくん、なんでファーストキスの味は檸檬なんだろうね」
「今日はその話ばかりじゃの」
「だって付き合う前のまーくん私に檸檬味ばっか食べさせてくるから、檸檬が嫌いなのかと思ってた」
確かに俺たちのファーストキスの味は檸檬の飴玉の味。どうか俺の気持ちを真面目に受け取ってほしいと、誠実な愛。そんな花言葉を持つ果実の飴玉を与え続けた、言葉では表しきれんし恥ずかしかったのもある。それに飴玉はホワイトデーのお返しには付き合いたいって意味もあるけんのぉ。まぁ付き合ってからは別の飴ちゃんに味を変えたがその意味にこいつが気がついていたかどうかはわからん。
「雅治が私にくれるものには全部意味があるって知ってたよ」
「プリッ」
「だっていっつも同じ味の飴ばっかなんだもん、雅治のそういう可愛いところが好き」
「なんじゃ今日はやけにデレるのぉ?」
「おうちで甘やかしてもらおうと思ってデレてるの~」
くすくす笑って腕に引っ付いてくる[○○]。胸が当たっとるってのは分かっとるんだろうか。こうも煽られっぱなしでは部屋で映画でも見ながらゆっくりしたかった予定がほぼベッドの上で終わってしまう気がしてきた。俺も健全な中学三年生なり、大好きな女に触っとったら股間は熱くなってしまうのは男の性じゃ。
「甘やかすどころか全部食べちゃうかもしれんぜよ?」
「まーくんのえっち。食べるのはその飴ちゃんだけにしてね」
「お前さんから愛情を食べさせてもらえるなんて俺は幸せじゃ」
「ふっふっふー!まーくん、りんごの飴ちゃん食べたい、食べせて」
「ほれ、ちなみにこの飴ちゃんをおねだりするってことはそういうことか?」
「なんの事かな?早く帰ろ、まーくん」
ほらまたくすくす妖しく笑う。やっぱり家で映画を見る暇なんてないかもしれんのぉ。
もも>>>>>あなたに夢中
りんご>>>>選ばれた恋、誘惑
さくらんぼ>小さな恋人
檸檬>>>>>>誠実な愛、情熱
梨>>>>>>>>愛情
仁王くんがくれるものには全部意味があるといいなって言う妄想