譲れない命(Re)
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「関平」
「なんだ?麗羅」
「大好きだよ」
「せ、拙者も麗羅のことが大好きだぞ!」
真っ赤になりながら私の気持ちに応えてくれる関平。こんな彼だからかもしれないけれど、ふとした瞬間に殺したくなる。好きだからこそ、私のためだけに苦しんでいる顔が見たいの。こんな私って最低ね……。
「……麗羅?」
「私、貴方を殺したいくらい好きなの」
「拙者を殺したいほど、でござるか?」
きょとん、という言葉がぴったりな反応な関平。そんな彼を気にせずに私は言葉を続ける。
「そう。貴方が、私のせいで苦しんでいる顔が見たいのよ」
「麗羅……」
「だけど、私が関平を殺したら二度と会うことはできないから殺さない。矛盾してるでしょ?」
関平は青ざめることもなく、ただ私を真っ直ぐな瞳で見つめる。その熱い視線に興奮を覚えながらも私も彼を見つめる。
「拙者は麗羅にとても愛されているのだな。とても嬉しいぞ」
「関平は、私が怖くないの?」
「拙者に怖いものなどない。もし麗羅に殺されることがあるとしたら、幸せ者だと拙者は思う」
笑顔でそう言ってくれる。幸せ者だなんて大袈裟な表現だけど、正直に嬉しいと思う。
「関平……ありがとう」
無意識に私は彼に抱きついていた。私のこの性癖を受け入れてくれた人は初めてだから嬉しい。ただ、それしか言えない。実際には殺さないのに、その言葉だけでも恐怖を感じて、何人もの人に別れを告げられた。世の中にこんなにも優しい人がいるなんて知らなかった。
「麗羅」
「関平っ……」
気づいたら涙が流れていた。嬉しすぎて私の感情が爆発してしまっている。関平はそんな私に優しく声をかけてくれた。
「泣かなくていいんだ。拙者は怖くなんかない」
笑顔で私を受け入れてくれる。本当に嬉しい。
「麗羅……」
「なに?」
「お主に口付けをしてもいいだろうか?……拙者の気持ちを行動に示したいんだ」
「いいよ」
チュッ……と音を立てて、唇が重なる。お互いの唇が少し震えてるけど、これが私たちらしさ。
「関平は本当に優しいね」
「そうだろうか?」
「とても優しいよ。優しい関平が大好きだよ」
「ありがとう、麗羅」
こんなにも優しい人を殺しちゃ駄目よ。殺したいほど心から愛しているけれど、それを実行しちゃいけない。私だってそれぐらいわかっているから……。
「関平……」
「麗羅」
「あなたのこと、本当に大好きだよ」
「拙者も麗羅が大好きだ。だから、お主には安心してほしい」
「うん!」
それから私たちは同じ部屋で甘い時間を過ごした。言葉でしか伝わらないこともあるけれど、身体でわかることもある。私たちは、一緒に居るだけで幸せだから。
それに、私たちはお互いに武将だ。自分なりに本気で頑張っていたいから、もし関平が死ぬときは私が殺す。だから絶対誰にも彼の命は渡さない。誰であろうと邪魔はさせないわ。
(だから覚悟していてね?関平。殺したいほど私はあなたを愛してるから)
end。
2018年08月16日 再編集
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