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「あーそうだ、ドニの町いかねえ?」
マイエラ修道院で厄介払いをされた俺は、ふと彼女のことを思い出した。
俺の言葉に、ゼシカとヤンガスは訝しげになった様子だ。それもそのはず、さきほどこいつらの仲間になったばかりだからだ。
「べつにいいけれど、どうして?」
エイトという青年はキョトンとしたまま尋ねてきたので、ゼシカは慌てた。
「ちょっと待ちなさいよ、ドルマゲスを追うんでしょ!」
ゼシカは腰元に手をゆるくあてると、(大きな)胸を突き出すようにさせた。おそらく知らず知らずやっているのだろうが、未だマイエラ修道院にいるので、その行為は男世帯のここを通りすがる団員にはきついのではないかと感じた。あと俺にも効く。
ゼシカの意見にヤンガスもウンウンと頷く。俺より前に出会っていたようなので、あの水風船みたいな胸にもある程度抗体があるのだろうか。
エイトはゼシカをまあまあ、となだめて、エイトがそういうなら…とふいっと俺から顔を背けた。
「この先さ、何があるかわからねえ。だから……」
結局会いに行くのが女だとわかると、エイトすらもやれやれ、という反応をした。
ドニの町。どこかに名前の姿があるはずだ。ここの奴らとは縁があるものだから、今日は酒場にいることを教えてもらった。
名前は昔からドニに住んでいる。俺とも親交は長い。もしオディロ院長の仇をとれず、道半ばで俺がもし倒れたら、彼女は悲しむことになるだろう。長旅になるので、込み入った話を済ませたかっただけだ。もちろんドルマゲスを倒すのは最優先だと頭だとわかっちゃいるので、彼女のもとにちょくちょく訪れることはない。だからこそ話を済ませたい。
酒場に訪れた俺は、目を疑った。
カウンター席で名前の赤面した姿。そして隣のカウンター席に座り、名前にがっちり抱擁しているのは青い団服の……外でも聞こえていたギャラリーの歓声は、このことだったのか。
「マルチェロ……団長!」
叫ぶまで理解が追いつかなかった。俺を追放した張本人の男が、名前に抱きついていたのだから。団長、とつけてやったのは、世間体を気にしてのことだ。
「なっ……」
名前の顔をじっと見つめていたマルチェロだったが、俺の存在を認知するな否や激しく動揺した。ちなみにマルチェロの頬も若干赤かったのが増した気がする、と同時に、鋭い眼差し(マルチェロはもとから目つきが悪いのだが)で俺を睨みつけてきた。
「これはどういう……」
背後にいたヤンガスはぽつりと呟く。ああそうだった、三人とも連れてきたんだった!やめてくれマルチェロ、ドルマゲスを倒すまでこいつらと同行するってのに、そうなったのはあんたが発端なのに、絶対にややこしい話になるって!
「いや……あの……あんたの(聖堂騎士団長の)立場からすると、とりあえずそれ(抱擁)はやめてくれ」
なんだかんだ抱擁をやめないマルチェロは、ようやくばっと体を離した。これは腹違いの弟としての忠告でもあった。かなりマルチェロの顔が赤くなっている。ギャラリーからはブーイングが巻き起こった。
マルチェロは舌打ちすると、罰が悪そうな顔つきになる。
「名前さん、それではこれにて。このことはよく考えておいてください」
マルチェロは再び名前に目を移し、颯爽と席から立ち上がる。いやいやいや兄貴……名前へのいつものイヤミはどうした。
そして俺はみてしまった。名前はマルチェロの手を掴もうとしたが、慌てて名前は手を引っ込ませ、マルチェロが切なそうにくすっと笑う瞬間を……。さんざん美女を口説いてきた俺でもあんな真似はできない。ギャラリーのボルテージは最高潮になる。
そして時の人、マルチェロは酒場の入り口に突っ立っていた俺たちには目を向けることなく、そのまますれ違って退場した。
「おい名前さん、何があったんだ!」
名前の身に寄ると、つかつかと後ろの三人もやってきた。
「状況がわからないよ」
「あっしたち、蚊帳の外だったでがすね、兄貴……」
エイトとヤンガスはぼそぼそと語る。俺に聞こえないようにしてくれ。
「貴女、あのイヤミ男に何か変なことされなかった?」
ゼシカは名前に詰め寄ると、エイトはそれにすみません、といった。いきなりお前まで何言ってるんだゼシカぁ……となったものの、これには容易に説明がつく。俺の女癖の悪さを(自分でいうのもなんだが)知っている彼女なりに名前のことを少し心配したのだろう。あの弟にしてあの兄あり、というわけだ。
名前は微笑む。
「されてないわよ。ククール、あの道化師を倒す仲間って、この方たちのことね」
「あ、ああ。ドルマゲスを倒す前に、ちょっと話をしておきたくてな」
がっつり抱き合っていたあの場面を頭の片隅に追いやろうとするも、なかなか消えない。そこそこ付き合いのあるバニーガールの「あら、私に会いに来てくれたのね♪」という言葉を皮切りに、一人も減ってないままのギャラリーは歓声があがる。もちろん熱量はマルチェロがいたときよりもないが、「儂だ!」とか「私よ!」とか言い張っている。悪いが今回は違うって。
「今度、彼女にまた会いに行くから。このままじゃ埒が明かないからね」
エイトにそう耳打ちされたので、そのほうがいいと頷く。
ピースをしたのち俺は酒場から逃走し、俺以外は慌てたようだった。
意味不明な話でごめんなさい。
隙のなさそうなマルチェロさんですが、ククールの厄介払いをしたときに清々して(ひどい)、マルチェロさんも人の子ですから気が緩んでしまった。真っ先に夢主に会いに行ったところ(まあうれしいときも人は何するかわからない)、いい雰囲気になり……というお話でした。
書いた自分も何をしたかったのかわかりません。
マルチェロと夢主も幼馴染って設定です、一応
マイエラ修道院で厄介払いをされた俺は、ふと彼女のことを思い出した。
俺の言葉に、ゼシカとヤンガスは訝しげになった様子だ。それもそのはず、さきほどこいつらの仲間になったばかりだからだ。
「べつにいいけれど、どうして?」
エイトという青年はキョトンとしたまま尋ねてきたので、ゼシカは慌てた。
「ちょっと待ちなさいよ、ドルマゲスを追うんでしょ!」
ゼシカは腰元に手をゆるくあてると、(大きな)胸を突き出すようにさせた。おそらく知らず知らずやっているのだろうが、未だマイエラ修道院にいるので、その行為は男世帯のここを通りすがる団員にはきついのではないかと感じた。あと俺にも効く。
ゼシカの意見にヤンガスもウンウンと頷く。俺より前に出会っていたようなので、あの水風船みたいな胸にもある程度抗体があるのだろうか。
エイトはゼシカをまあまあ、となだめて、エイトがそういうなら…とふいっと俺から顔を背けた。
「この先さ、何があるかわからねえ。だから……」
結局会いに行くのが女だとわかると、エイトすらもやれやれ、という反応をした。
ドニの町。どこかに名前の姿があるはずだ。ここの奴らとは縁があるものだから、今日は酒場にいることを教えてもらった。
名前は昔からドニに住んでいる。俺とも親交は長い。もしオディロ院長の仇をとれず、道半ばで俺がもし倒れたら、彼女は悲しむことになるだろう。長旅になるので、込み入った話を済ませたかっただけだ。もちろんドルマゲスを倒すのは最優先だと頭だとわかっちゃいるので、彼女のもとにちょくちょく訪れることはない。だからこそ話を済ませたい。
酒場に訪れた俺は、目を疑った。
カウンター席で名前の赤面した姿。そして隣のカウンター席に座り、名前にがっちり抱擁しているのは青い団服の……外でも聞こえていたギャラリーの歓声は、このことだったのか。
「マルチェロ……団長!」
叫ぶまで理解が追いつかなかった。俺を追放した張本人の男が、名前に抱きついていたのだから。団長、とつけてやったのは、世間体を気にしてのことだ。
「なっ……」
名前の顔をじっと見つめていたマルチェロだったが、俺の存在を認知するな否や激しく動揺した。ちなみにマルチェロの頬も若干赤かったのが増した気がする、と同時に、鋭い眼差し(マルチェロはもとから目つきが悪いのだが)で俺を睨みつけてきた。
「これはどういう……」
背後にいたヤンガスはぽつりと呟く。ああそうだった、三人とも連れてきたんだった!やめてくれマルチェロ、ドルマゲスを倒すまでこいつらと同行するってのに、そうなったのはあんたが発端なのに、絶対にややこしい話になるって!
「いや……あの……あんたの(聖堂騎士団長の)立場からすると、とりあえずそれ(抱擁)はやめてくれ」
なんだかんだ抱擁をやめないマルチェロは、ようやくばっと体を離した。これは腹違いの弟としての忠告でもあった。かなりマルチェロの顔が赤くなっている。ギャラリーからはブーイングが巻き起こった。
マルチェロは舌打ちすると、罰が悪そうな顔つきになる。
「名前さん、それではこれにて。このことはよく考えておいてください」
マルチェロは再び名前に目を移し、颯爽と席から立ち上がる。いやいやいや兄貴……名前へのいつものイヤミはどうした。
そして俺はみてしまった。名前はマルチェロの手を掴もうとしたが、慌てて名前は手を引っ込ませ、マルチェロが切なそうにくすっと笑う瞬間を……。さんざん美女を口説いてきた俺でもあんな真似はできない。ギャラリーのボルテージは最高潮になる。
そして時の人、マルチェロは酒場の入り口に突っ立っていた俺たちには目を向けることなく、そのまますれ違って退場した。
「おい名前さん、何があったんだ!」
名前の身に寄ると、つかつかと後ろの三人もやってきた。
「状況がわからないよ」
「あっしたち、蚊帳の外だったでがすね、兄貴……」
エイトとヤンガスはぼそぼそと語る。俺に聞こえないようにしてくれ。
「貴女、あのイヤミ男に何か変なことされなかった?」
ゼシカは名前に詰め寄ると、エイトはそれにすみません、といった。いきなりお前まで何言ってるんだゼシカぁ……となったものの、これには容易に説明がつく。俺の女癖の悪さを(自分でいうのもなんだが)知っている彼女なりに名前のことを少し心配したのだろう。あの弟にしてあの兄あり、というわけだ。
名前は微笑む。
「されてないわよ。ククール、あの道化師を倒す仲間って、この方たちのことね」
「あ、ああ。ドルマゲスを倒す前に、ちょっと話をしておきたくてな」
がっつり抱き合っていたあの場面を頭の片隅に追いやろうとするも、なかなか消えない。そこそこ付き合いのあるバニーガールの「あら、私に会いに来てくれたのね♪」という言葉を皮切りに、一人も減ってないままのギャラリーは歓声があがる。もちろん熱量はマルチェロがいたときよりもないが、「儂だ!」とか「私よ!」とか言い張っている。悪いが今回は違うって。
「今度、彼女にまた会いに行くから。このままじゃ埒が明かないからね」
エイトにそう耳打ちされたので、そのほうがいいと頷く。
ピースをしたのち俺は酒場から逃走し、俺以外は慌てたようだった。
意味不明な話でごめんなさい。
隙のなさそうなマルチェロさんですが、ククールの厄介払いをしたときに清々して(ひどい)、マルチェロさんも人の子ですから気が緩んでしまった。真っ先に夢主に会いに行ったところ(まあうれしいときも人は何するかわからない)、いい雰囲気になり……というお話でした。
書いた自分も何をしたかったのかわかりません。
マルチェロと夢主も幼馴染って設定です、一応
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