そこに野望があるから
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私たちの話を聞いて、笑っている小暮くんだって赤木くんと一緒に”全国制覇”を目指している。青田くんも。私だってそうだ。
三年生の私たちに、もう次なんて残されてはいないのだから。
赤木くんに憧れている私にとって、赤木くんと小暮くんの関係が羨ましい。
何でも話が出来て、同じ目標に向かって一緒に努力している。そんな関係に私もなりたいと思うのだ。
けれど出来ないから、私は青田くんと同じように”張り合う”ことで赤木くんとの関係を保っている。
唯一、共通の話題である”全国制覇”は目標であるとともに、仲良くなる術でもあるのだ。
『今年はすごい一年が入部したし、絶対、全国制覇するから!』
私の言葉にいち早く反応したのは青田くんだった。
「それなら、うちは桜木花道という」
そこまで言うと、小暮くんが少し焦った様子で青田くんの言葉を遮る。
「絶対に入部させないからな。な? そうだろ、赤木」
小暮くんが赤木くんの方を見る。赤木くんはどんと構えている。
「それは桜木次第だ」
「赤木!」
桜木くんはいいなぁと思う。
赤木くんは”桜木次第”なんて言っているけれど、その態度から桜木くんを信頼していることが良く分かる。もしも、私が男の子だったなら、赤木くんと小暮くんや桜木くんみたいな関係を築けたのだろうか。
そんな、もしも、を考えると空しくなる。
私には桜木くんに向いている感心の1%も、赤木くんに向けられてはいない。
私が全国制覇をしたら、赤木くんは喜んでくれるだろうか。
三年生の私たちに、もう次なんて残されてはいないのだから。
赤木くんに憧れている私にとって、赤木くんと小暮くんの関係が羨ましい。
何でも話が出来て、同じ目標に向かって一緒に努力している。そんな関係に私もなりたいと思うのだ。
けれど出来ないから、私は青田くんと同じように”張り合う”ことで赤木くんとの関係を保っている。
唯一、共通の話題である”全国制覇”は目標であるとともに、仲良くなる術でもあるのだ。
『今年はすごい一年が入部したし、絶対、全国制覇するから!』
私の言葉にいち早く反応したのは青田くんだった。
「それなら、うちは桜木花道という」
そこまで言うと、小暮くんが少し焦った様子で青田くんの言葉を遮る。
「絶対に入部させないからな。な? そうだろ、赤木」
小暮くんが赤木くんの方を見る。赤木くんはどんと構えている。
「それは桜木次第だ」
「赤木!」
桜木くんはいいなぁと思う。
赤木くんは”桜木次第”なんて言っているけれど、その態度から桜木くんを信頼していることが良く分かる。もしも、私が男の子だったなら、赤木くんと小暮くんや桜木くんみたいな関係を築けたのだろうか。
そんな、もしも、を考えると空しくなる。
私には桜木くんに向いている感心の1%も、赤木くんに向けられてはいない。
私が全国制覇をしたら、赤木くんは喜んでくれるだろうか。