水面の月でキミワラウ
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「それじゃあ、開始!!」
相澤の掛け声とともに先に動き出したのは爆豪。
両手から彼の個性である爆破がバチバチと音を立てている。
「死ね!!!!!!」
ドゴォォオオオオン!!!!!!!!!!
いつにも増して威力が凄いせいか爆発を起こしてみせる。
その凄まじい威力による爆風が離れて見学している僕たちの所までやってくる。
「爆豪のやつマジで殺す勢いじゃね!?」
「てか威力凄すぎだろ!!?」
皆心配そうに海歌が立っていた場所に視線が集まる。
「はっやっぱりな!!こんなんじゃ効かねぇよなクソ女!!!!」
徐々に消えていく煙から現れる水のドーム
その中には先程と変わらない位置で立つ海歌の姿があった。
「あんたさぁ、久しぶりなんだから最初はもう少し手加減しなさいよ」
ドームを解いた海歌はそのまま爆豪に回し蹴りをするもそれは避けられる、その隙に距離を開ける。
「そんなもんする訳ねぇだろ。てめぇも本気で来い」
「…そうだね。あんたが本気出てるし個性使う許可も出てる。だったらこっちもそれに答えなきゃだよね」
繰り出される爆発を軽やかに交わしながら離した距離を一気に詰め爆豪の懐に入ろうとする。
それを許すはずもなく海歌の腹に膝げりを入れる爆豪。
腹を抑え後ろへとよろめいて見せる海歌、その容赦ない光景に皆がゾッとした顔をする。
「私見てられへん!!」
「おいおい今のモロに入ったぞ…」
「あいつほんとに容赦ねぇよ…」
「爆豪ちゃんあんなに本気になるなんて…」
膝蹴りがもろに入ったようで蹲る海歌に迫る。
「こんなもんかよ!!クソ女!!会わねぇ間に随分弱くなりやがったなぁ!!!!!!」
手からバチバチと爆破を出しながらゼロ距離に迫っていく
しかし
「クスッ…油断したね。爆発やろー…」
「!!!?」
気づいた時にはもう遅く
「アクアバインド」
「っち!!」
水で拘束され動けなくなった爆豪に
「水竜の咆哮!!」
大きな水の竜が襲いかかる……。
ドカァァァァァァァアアアンンン!!!!!!!!
一瞬の決着にみんなが唖然と見守る中、煙から見えたのは地面に伏せる爆豪とほぼ無傷の海歌が現れる。
「試合終了だ」
相澤が2人へと近づいていくのを見てクラスのメンバーもその後ろをついて行く。
地面に伏せて気を失っている爆豪を確認し、後ろにいるクラスのメンバーに声をかける。
「誰か爆豪をばぁさんの所に連れて行ってくれ」
「俺が行きます!!」
直ぐに反応した切島くんに抱えられ、爆豪はそのまま保健室 リカバリーガールの元へと連れて行かれた。
「お前少しやりすぎじゃねぇのか」
予想以上の試合に頭を抱えながら相澤が呟くも本人はケロッとした表情をしていた。
「だって本気になってる相手に手を抜くのは失礼だし。それにやっと個性使ってあいつの相手が出来たから満足です!」
「そっちが本音だろ…」
試合は数分程度しかなかったが改めて緑谷が言った意味を理解した。
皆、体育祭1位を取った爆豪があんなにあっさり負けたことに呆然としているようだったが段々思考が追いついてきたのか反応を示しだす。
「おおお前の幼馴染みどんだけだよ!?うちのトップ滅多打ちにしたぞ!!!!??」
ぐわんぐわんと凄い勢いで緑谷は峰田に揺らされ目を回していた。
「水月すごいね!!水で竜作って!しかもめっちゃおっきい!!」
体で大きさを表そうとぴょんぴょん飛ぶ芦戸
「ケロ。水の竜という事は個性は水なのね。」
「とても素晴らしいコントロール能力ですわね!」
「女の子なのにあんたすごいね」
「だよね!私体育祭の時全然ダメだったのに」
「爆豪くんに勝てちゃうなんて凄いね!」
女子達も海歌を囲いながら興奮した面持ちで話しかけてくるが、その行為に一瞬怯んで様子を見せたあとすぐに表情を変えて見せた。
「ありがとう…えっと個性は仰る通り水なんだけど少しだけ治癒も使えます」
「個性2個持ちかよ!!?」
「凄い!!」
個性把握も無事(?)終わり教室に戻るように促され、爆豪以外がそのまま戻り席につき、教壇に相澤と海歌が立つ。
「それじゃあ明日から高め合いやっていくように。以上。」
「明日から私も雄英生だからよろしくね!A組諸君!!」
「水月の席は八百万の後ろの席になるから分からないことがあれば聞くといい」
「はい!」
「それじゃあ水月とこれから手続き等があるがお前らは次の授業の準備をするように」
そのまま2人は教室を後にする。
2人が去った後も興奮が収まらない皆は海歌の話で持ちきり状態になっていた。
緑谷はそんなクラスメイト達を見守りながら明日からまた一層、嵐のような日々が始まるのだろうと感じくかく
〜おまけ〜
緑谷side
今日の授業も色々と学ぶことが多い1日だったなぁと我が家への帰路につきながら思い返すも、今日1番驚いたのはやはりうみが雄英に編入してくることだった。
でもうみの実家は福岡なのでこっちで一人暮らしするのだろうか……。
「ただいまー」
家に着き靴を脱いでいると見なれない靴、そして玄関に重なっている数個のダンボールの山。
不思議に思いながら中に居るであろう母に声を変えてみる。
「お母さん?誰か来てるの??」
リビングに入るとお母さんとうみが茶菓子をつまみながら座っていた。
「あら出久おかえり」
「おかえりなさーい!!」
「うみだったんだ!来てたんだね」
この次にうみからの衝撃的な話を聞かされるとは思ってもいなかった。
「来てたって言うか今日から私もここに住むことになったの!」
「そうなんだぁ〜…ってえぇえええええええ!!!!!!」
To Be Continued…