プールに沈む死体
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
目暮警部は容疑者の3人に事情聴取をした後、うんうんと頭を悩ませていた。死体をプールに入れるタイミングが全くわからなかったのだ。
「うーむ、これはまさに不可能犯罪。なぁ高木君!君もそう思わんかね?あ、あれ?高木君?」
「警部!」
高木刑事がプールサイドから走ってロビーに入ってきた。
「おお、どこいってたんだね」
「いえ、ちょっとプールの方に。みなさんに見てもらいたい実験があるんです。」
「じ、実験?」
「はい。その…これで犯人がわかると……」
高木の自信なさげな声に目暮警部は訝しげな顔をしたが、渋々ながらもプールサイドに来てくれた。
「で、実験とはなんなんだね」
「あ、きたきた。みんな、さっきまで僕たちと一緒にいたおなまーえさんって女性を探してみてよ!」
「あれ、そういえばおなまーえさんいないね……」
蘭と園子に続き、目暮警部が辺りを見渡すが、それっぽい女性は見当たらない。
「いないじゃないか、コナン君」
「いるよ、おなまーえさん。プールの中に!」
「どこにいるのよ!?」
「コナン君にはみえるの?」
「今は僕にも見えないけど、このフックに掛かってる釣り糸をきれば……」
彼はプールの側面のフックに引っ掛けていた釣り糸をカッターで切った。
「……ぷはっ」
ぶくぶくという音とともに、水槽と水着姿のおなまーえが上がってくる。
「ど?うまくいった?」
「完璧さ」
「な、何が起こったんだね!?」
プールの中から突如現れた女性に一同は動揺を隠せない。おなまーえは得意げな顔をして「光の全反射ですよ」と答えた。
そこからはコナンと世良のターンだった。屈折率の解説、犯行前後の犯人の行動、そこに当てはまる犯人の正体、それはこのホテルの支配人・豊島延策だった。彼は自分の子供がこの女性に轢き逃げされ、さらにその隠蔽工作に関わらさせられたことに対して復讐する機会を伺っていたようだ。
復讐、という単語でおなまーえは自身の上司が頭に浮かんだのはここだけの話。
****
世良はホテルに泊まり、おなまーえと蘭と園子とコナンは帰路につく。
「蘭ちゃん、園子ちゃん、今日は誘ってくれてありがとう」
「事件に巻き込まれちゃいましたけどね」
「ううん。ランチとか楽しかったから、本当にありがとう。」
夕日に照らされたおなまーえの顔は、朝とは打って変わって晴れやかだった。
「あーあ、おなまーえさんも早く安室さんと仲直りしなよ。あの人イケメンだから誰かにとられちゃうよ。」
「園子!」
「ま、それより早くおなまーえさんの方が他の男にとられちゃいそうだけど?」
「園子ちゃんは褒め上手だなー」
おなまーえは高校生に戻ったような気分で米花町から自宅まで歩いて帰った。