赤井が死んだと思っているお話
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世界線は長編と同じ
外国人な女の子
赤井にヒロインつけるとしたら、という妄想の産物
自身のオフィスで紫煙をくゆらす。暖かい熱が肺を通り、懐かしい香りが鼻腔をくすぐった。
「……あなたはこんなもの吸ってたのね」
ケホッと小さく咽せる。喫煙者でないおなまーえにとっては慣れないタバコは少々苦しいものだが、彼女は一度放したそれを再び咥えた。金色の髪に青色の目。程よい肉付きの憂いげな表情の彼女は絵になった。ケホッケホッとまた咽せる。
先日、愛した人が死んだ。
FBIの仲間から聞いた話によると、職務を遂行している最中の名誉ある死だったという。
私たちは組織と闘う、危険と隣り合わせの生き方をしている。一度この世界に入ってしまえば、二度と元の平凡な生活には戻れない。そうわかっているはずなのに、なぜFBIになってしまったのかと後悔した。
(FBIにさえならなければ……)
彼に出会うこともなければ、こんな愛しい気持ちを抱くこともなかったのに。
ぐしゃりとタバコを握りつぶした。ジュッと肌の焼ける音がしたが痛みは感じなかった。
もうここには居られない。FBIの本部には思い出がありすぎるから。お世話になった人に挨拶できないのが心苦しいが、きっと彼らはおなまーえがこれからやろうとしていることを知ったら止めるだろう。
オフィスの中のありったけの武器をしまいこんでおなまーえは空港に向かう。日本という国には行ったことがないが、彼はそこで殉職した。
(絶対に許さない。)
組織への憎悪は計り知れない。おなまーえはFBIではなく、復讐者として日本国へと出立した。
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