#02
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#02 イエローは差別用語です
ときに人は、他者を貶めて快感を得ることがある。
俗に言う、いじめというやつだ。
いじめは良くない。
いじめのない社会の実現を。
なるほど、言うのは易しとはまさにこのこと。
そも、いじめとは能力差や成長差から生じるもので生命に個体差がある限り、決して根絶されることはない。
人類だけでなく動物社会においてもいじめは存在するのだから、こればっかりは集団社会を形成する生き物には避けられない宿命である。
いじめを根絶やしにしたければ『いじめられっ子』を隔離すれば良い。
そうして次のいじめられっ子が生まれたのなら、ひとりひとりとまた確保していけば、いじめのない社会の出来上がりである。
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「嫌だ!私オママゴトがいい!」
「オレはゲームがいい!!」
「ゲームなんて一人でできるじゃん!」
「ママゴトだって結局お前の一人芝居だろ!」
「何よ、この甲斐性無し!」
「って勝手に始めんな!!」
幼い男の子と女の子が言い争っている。
年は4.5歳ほど。
オママゴトが良いと言う少女に対し、少年はゲームがしたいと言い張って喧嘩しているのだ。
「昨日は私が折れてあげたでしょ!今日は私の番!」
「昨日楽しかったから明日もやるとか言ってたのはどこのどいつだよ!!」
この辺りで子供は少ないので、この光景はご近所名物である。
微笑ましい喧嘩を、大人たちが見守る。
のどかな日常。
ありふれた日々。
"あんなこと"が無ければ、2人は引き裂かれることはなかったのに。