DMC4
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ネロが事務所を構えてからしばらく経った。
デビルハンターとして先輩のダンテさんと比べるとまだまだだけど、ちょくちょく依頼も入っている。
普通の人間である私と違い、悪魔の右腕を持つネロは身体も丈夫だ。
怪我も塞がってしまうこともよく知っている。
でも、恋人が危険な仕事をしているなんてやっぱり心配で、私は半ば強引に事務所に転がり込み、今は一緒に暮らしている。
ちょっと素直になれないところがあるネロのせいで部屋は別々だけど、ひとつ屋根の下でいつも顔を合わせられるのは嬉しいことだ。
偶に喧嘩することも勿論あるけれど、2人仲良く過ごせて充実した毎日を送っている。
今日はネロの依頼がない日。
ソファに座ってヘッドホンで音楽を聴いているネロに、構ってほしくて隣に腰掛けて擦りよった。
「ネロ」
私が自分で思う最高の笑顔で、腕を絡めて名前を呼ぶ。
そうすればヘッドホンを外して、ネロの透き通るようなブルーの瞳が、私を映してくれる。
「ノア?どうした?」
「なんでもない!理由がないとくっついちゃダメ?」
ネロはダンテさんの前だと結構オープンなのに、私相手だと少し遠慮というか手加減しているところがある。
それが大切にされている証だと言えば良いんだけど、もっと積極的に抱き締めたりキスしたりして欲しかった。
してくれる時はしてくれるけど、もっと、いっぱい触れ合っていたい。
「ネロ」
無駄にネロの名前を呼んで、ぎゅっと腕を抱き締める。
スイッチが入ってくれればいいのにと、覗き込んだ顔は少し頬が赤くなっていた。
ネロの手が私の肩に触れ、そっと引き寄せる。
やった!と心で飛び上がるくらい喜んでいると、突然電話が鳴り響く。
「あ…私、出るね!」
「あ、ああ」
タイミング悪すぎる電話にちょっとイラつきながら、私は受話器を取った。
「はい」
「あ、ノアちゃんか」
「ダンテさん!お久しぶりです」
まさか相手がダンテさんだとは。
本当にわざとやったかのような電話に、返って笑いが洩れる。
挨拶もそこそこに内容を尋ねると、厄介な依頼を受けてしまったからネロに手伝ってほしいというものだった。
ダンテさんの事務所からここまでは結構距離がある。
ネロが依頼に参加するということは、イコール私とネロはその間しばらく会えないということだ。
そんなの寂しい。
「私も行っていいですか…!?」
寂しさのあまり、私は無意識に叫んでいた。
「ああ、勿論ノアちゃんも歓迎するぜ」
ダンテさんの笑い声と気前のいい返事にほっとする。
良かった。
これでネロと離れずに済むし、ちょっとした旅行気分だ。
お礼に何かお菓子でも作っていこう。
そういえば、ダンテさんは見掛けに寄らず苺が好きとか言ってたっけ。
依頼の予定とだいたいの日程を話して、そっと受話器を置く。
「ダンテ、何だって?」
「うん、依頼を手伝ってほしいんだって」
私はまたネロの隣に座ると、電話の内容と私もダンテさんの事務所に行くことを話した。
依頼については何も表情を変えなかったネロは、私が同行することを聞いて何故かむっとした顔になる。
「…なんでだよ」
「え?いつもお世話になってるし、お礼しようかなって」
本当はネロと離れたくないからだけど、一応ダンテさんへの感謝もないことはない。
「だからってお前が遠路遙々行く必要あるか?」
ネロはあからさまに眉を歪めて、声を荒げる。
私がダンテさんに会いに行くのを嫌がるってことは、もしかして。
「それってヤキモチ…?」
「違ぇし」
頬が少し赤くなったネロを見て、図星だなと確信する。
でも、ここでずばり指摘してしまえば、ネロの機嫌を損ねることはわかりきっている。
「違うの?ヤキモチ嬉しいのに」
私は笑いながらネロの首に手を回し、奪うように素早く唇をネロのそれに押し付けた。
「…ん」
至近距離で見つめ合ったネロはやっぱりむっとしたままだけど、少し頬を赤くさせている。
「…なんだよ」
「え?キスしたいと思ったから…ダメだった?」
「ダメじゃねぇけど」
こういうところ、本人には言わないけどすごく可愛い。
ヤキモチやいてくれるのも、素直じゃないけどちょっとした仕草で私を好きだと実感させてくれるのも、幸せのもとになる。
にやにやしたまま、私はネロの首から腕を解きかける。
「ノア」
「ん?」
ネロに名前を呼ばれ動きを止めると、次の瞬間には長い銀色の睫毛が目の前にあった。
唇には柔らかい感触。
ネロからのキスに、嬉しくなって再び首に手を回す。
「ん…ネロ…」
ネロがもっと私を求めてくれるように、強めに抱き付いて名前を呼ぶ。
離れかけた唇をまた突き出して、ネロに押し付けた。
「ネロ、大好き」
「…俺も」
そのままソファの端に追い詰め、腰に手を回してくるネロにどきどきしながら、私はブルーの瞳を夢中になって見つめる。
待ちに待った甘い甘い時間は、もう目の前だ。
end.
デビルハンターとして先輩のダンテさんと比べるとまだまだだけど、ちょくちょく依頼も入っている。
普通の人間である私と違い、悪魔の右腕を持つネロは身体も丈夫だ。
怪我も塞がってしまうこともよく知っている。
でも、恋人が危険な仕事をしているなんてやっぱり心配で、私は半ば強引に事務所に転がり込み、今は一緒に暮らしている。
ちょっと素直になれないところがあるネロのせいで部屋は別々だけど、ひとつ屋根の下でいつも顔を合わせられるのは嬉しいことだ。
偶に喧嘩することも勿論あるけれど、2人仲良く過ごせて充実した毎日を送っている。
今日はネロの依頼がない日。
ソファに座ってヘッドホンで音楽を聴いているネロに、構ってほしくて隣に腰掛けて擦りよった。
「ネロ」
私が自分で思う最高の笑顔で、腕を絡めて名前を呼ぶ。
そうすればヘッドホンを外して、ネロの透き通るようなブルーの瞳が、私を映してくれる。
「ノア?どうした?」
「なんでもない!理由がないとくっついちゃダメ?」
ネロはダンテさんの前だと結構オープンなのに、私相手だと少し遠慮というか手加減しているところがある。
それが大切にされている証だと言えば良いんだけど、もっと積極的に抱き締めたりキスしたりして欲しかった。
してくれる時はしてくれるけど、もっと、いっぱい触れ合っていたい。
「ネロ」
無駄にネロの名前を呼んで、ぎゅっと腕を抱き締める。
スイッチが入ってくれればいいのにと、覗き込んだ顔は少し頬が赤くなっていた。
ネロの手が私の肩に触れ、そっと引き寄せる。
やった!と心で飛び上がるくらい喜んでいると、突然電話が鳴り響く。
「あ…私、出るね!」
「あ、ああ」
タイミング悪すぎる電話にちょっとイラつきながら、私は受話器を取った。
「はい」
「あ、ノアちゃんか」
「ダンテさん!お久しぶりです」
まさか相手がダンテさんだとは。
本当にわざとやったかのような電話に、返って笑いが洩れる。
挨拶もそこそこに内容を尋ねると、厄介な依頼を受けてしまったからネロに手伝ってほしいというものだった。
ダンテさんの事務所からここまでは結構距離がある。
ネロが依頼に参加するということは、イコール私とネロはその間しばらく会えないということだ。
そんなの寂しい。
「私も行っていいですか…!?」
寂しさのあまり、私は無意識に叫んでいた。
「ああ、勿論ノアちゃんも歓迎するぜ」
ダンテさんの笑い声と気前のいい返事にほっとする。
良かった。
これでネロと離れずに済むし、ちょっとした旅行気分だ。
お礼に何かお菓子でも作っていこう。
そういえば、ダンテさんは見掛けに寄らず苺が好きとか言ってたっけ。
依頼の予定とだいたいの日程を話して、そっと受話器を置く。
「ダンテ、何だって?」
「うん、依頼を手伝ってほしいんだって」
私はまたネロの隣に座ると、電話の内容と私もダンテさんの事務所に行くことを話した。
依頼については何も表情を変えなかったネロは、私が同行することを聞いて何故かむっとした顔になる。
「…なんでだよ」
「え?いつもお世話になってるし、お礼しようかなって」
本当はネロと離れたくないからだけど、一応ダンテさんへの感謝もないことはない。
「だからってお前が遠路遙々行く必要あるか?」
ネロはあからさまに眉を歪めて、声を荒げる。
私がダンテさんに会いに行くのを嫌がるってことは、もしかして。
「それってヤキモチ…?」
「違ぇし」
頬が少し赤くなったネロを見て、図星だなと確信する。
でも、ここでずばり指摘してしまえば、ネロの機嫌を損ねることはわかりきっている。
「違うの?ヤキモチ嬉しいのに」
私は笑いながらネロの首に手を回し、奪うように素早く唇をネロのそれに押し付けた。
「…ん」
至近距離で見つめ合ったネロはやっぱりむっとしたままだけど、少し頬を赤くさせている。
「…なんだよ」
「え?キスしたいと思ったから…ダメだった?」
「ダメじゃねぇけど」
こういうところ、本人には言わないけどすごく可愛い。
ヤキモチやいてくれるのも、素直じゃないけどちょっとした仕草で私を好きだと実感させてくれるのも、幸せのもとになる。
にやにやしたまま、私はネロの首から腕を解きかける。
「ノア」
「ん?」
ネロに名前を呼ばれ動きを止めると、次の瞬間には長い銀色の睫毛が目の前にあった。
唇には柔らかい感触。
ネロからのキスに、嬉しくなって再び首に手を回す。
「ん…ネロ…」
ネロがもっと私を求めてくれるように、強めに抱き付いて名前を呼ぶ。
離れかけた唇をまた突き出して、ネロに押し付けた。
「ネロ、大好き」
「…俺も」
そのままソファの端に追い詰め、腰に手を回してくるネロにどきどきしながら、私はブルーの瞳を夢中になって見つめる。
待ちに待った甘い甘い時間は、もう目の前だ。
end.
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