半分人間の妖狐と半妖の少女
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『そんなに怖がらないでくださいよ』
そう口を開いたのは蔵馬のほうだった。
『コエンマから、君の訓練と保護をするように言われました。役目を果たせば免罪も可能、ただし、不用な危害を加えるようなことがあれば即極刑と脅されている。だから、訓練はきちんとやりますけれど、むやみに君を傷つけるようなことはしない』
優しい微笑みを浮かべながら話す蔵馬に、あたしは少し安心した。少なくとも彼のほうは、妖怪といってもそう悪い人じゃなさそうだ。
ただ、もう一人の方は、そういう感じじゃなさそうだ。
『ふん。俺は貴様を強くすれば、釈放してやるといわれたから、相手をしてやるだけだ。容赦はしないから、覚悟しておけよ』
やっぱり、こっちはあたしと仲よくする気は微塵もないらしい。
✳︎
『さてと。時間も惜しいことだし、早速はじめようか』
蔵馬の言葉に、あたしはうなずきながらも、内心ドキドキしていた。いったい何から始める気だろうか。
『緊張しないで。今日はひとまずウォーミングアップから行こう。君の基礎体力がどの程度かを見せてもらいますよ。やることは、この森の中で、我々についてきてもらうこと。いいですね?』
ついていくだけ‥っていっても、絶対簡単なわけはない。相手は妖怪だ。
あたしは蔵馬の言葉にうなずいて、走るための態勢をとった。
『よし、じゃ行きますよ』
言うやいなや、蔵馬と飛影は近くの木の枝に飛び移り、そのまま飛躍しながら移動しだした。
あたしも、すぐに走りだして二人のあとを追う。
この程度なら、幻海おばあちゃんの修行では日常茶飯事だ。森を駆け回るくらいのこと。もはやなんでもない。
とはいえ‥早い。
これが妖怪のもつスピードなのか。蔵馬と飛影は次々に木から木へ飛び移り、走り抜け、一向にスピードが落ちない。
あたしは必死についていこうとしたが、二人を見失わないようにするのが精一杯だった。
『ハアハア…』
ひたすら夢中で走り続けたあたしは、いつしか、クタクタになっていた…
そう口を開いたのは蔵馬のほうだった。
『コエンマから、君の訓練と保護をするように言われました。役目を果たせば免罪も可能、ただし、不用な危害を加えるようなことがあれば即極刑と脅されている。だから、訓練はきちんとやりますけれど、むやみに君を傷つけるようなことはしない』
優しい微笑みを浮かべながら話す蔵馬に、あたしは少し安心した。少なくとも彼のほうは、妖怪といってもそう悪い人じゃなさそうだ。
ただ、もう一人の方は、そういう感じじゃなさそうだ。
『ふん。俺は貴様を強くすれば、釈放してやるといわれたから、相手をしてやるだけだ。容赦はしないから、覚悟しておけよ』
やっぱり、こっちはあたしと仲よくする気は微塵もないらしい。
✳︎
『さてと。時間も惜しいことだし、早速はじめようか』
蔵馬の言葉に、あたしはうなずきながらも、内心ドキドキしていた。いったい何から始める気だろうか。
『緊張しないで。今日はひとまずウォーミングアップから行こう。君の基礎体力がどの程度かを見せてもらいますよ。やることは、この森の中で、我々についてきてもらうこと。いいですね?』
ついていくだけ‥っていっても、絶対簡単なわけはない。相手は妖怪だ。
あたしは蔵馬の言葉にうなずいて、走るための態勢をとった。
『よし、じゃ行きますよ』
言うやいなや、蔵馬と飛影は近くの木の枝に飛び移り、そのまま飛躍しながら移動しだした。
あたしも、すぐに走りだして二人のあとを追う。
この程度なら、幻海おばあちゃんの修行では日常茶飯事だ。森を駆け回るくらいのこと。もはやなんでもない。
とはいえ‥早い。
これが妖怪のもつスピードなのか。蔵馬と飛影は次々に木から木へ飛び移り、走り抜け、一向にスピードが落ちない。
あたしは必死についていこうとしたが、二人を見失わないようにするのが精一杯だった。
『ハアハア…』
ひたすら夢中で走り続けたあたしは、いつしか、クタクタになっていた…