半分人間の妖狐と半妖の少女
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コエンマの話は長かったけれど、かいつまむと以下のようなものだった。
幻海おばあちゃんから、あたしをより強くしてほしいという依頼を受けた。
小さいころから、武道や霊光波動拳を叩きこまれてそれなりに強くはなっているけれど、実戦の経験に乏しいあたしの足りないところを補うため、できれば、妖怪相手に特訓をさせたいと。
「理由は、かえではいずれ妖怪相手に戦わないといけないから。そして、そのときは決して遠くはない…と幻海は言っておったぞ」
コエンマの言葉に、あたしは返事ができなかった。
妖怪と戦わないといけないときが近づいている。おばあちゃんが言うなら、きっとそうなのだろう。
そのことがショックなわけじゃない。ただ、ついにこのときが来てしまったのか…というなんともいえない戸惑いが心に広がっていた。
コエンマは言葉を続ける。
「そういうことで、今日からしばらく、この二人、蔵馬と飛影がお前の特訓相手をする」
「えーっ」
思わず声をあげてしまった。
修業をしないといけない理由は納得がいった。けれど、いきなり、こんなところで見ず知らずの、しかも妖怪と修行するなんて…さすがに、はいそうですかとすぐには言えない。
「こいつらは、霊界の宝を盗んだ罪で服役中でな。罪を償うための奉仕活動の一環として、お前の修行相手になってもらうことにした。安心しろ。命を奪うようなことはせん」
そうはいっても、妖怪のことをいったいどれだけ信用できるんだろうか。
特に黒い服の彼の方…まったくもってあたしと仲よくする気なんてなさそうなんだけど…
「蔵馬、飛影。これから、しばらくお前たちの任務は、かえでの訓練することと保護すること。飛影、腐らずにきちんとやれよ」
飛影と呼ばれた黒装束の彼は、若干不満そうな顔をしたが、言いかえすことはなかった。ということは、もう一人のかっこいい彼が蔵馬か。
では、わしは帰るからな」
「え、ちょっと待ってよ、もう行っちゃうの?」
「わしの役目はここまでだ。霊界のほうでの仕事を放りだしてきたもんだから、そろそろ帰らんとな。じゃあ、かえで、達者でな」
コエンマは、ひらひら手を振ってそのままいなくなってしまった。
はあ…霊界の閻魔大王の息子って、もっと威厳がありそうなものかと思ったけど、なーんかわりとノリの軽い人だったなあ。
あたしは、若干戸惑いながらも、コエンマを見送ると、残った二人を振り返った。
蔵馬と飛影。
この二人と特訓て…どんなことになるんだろう…
幻海おばあちゃんから、あたしをより強くしてほしいという依頼を受けた。
小さいころから、武道や霊光波動拳を叩きこまれてそれなりに強くはなっているけれど、実戦の経験に乏しいあたしの足りないところを補うため、できれば、妖怪相手に特訓をさせたいと。
「理由は、かえではいずれ妖怪相手に戦わないといけないから。そして、そのときは決して遠くはない…と幻海は言っておったぞ」
コエンマの言葉に、あたしは返事ができなかった。
妖怪と戦わないといけないときが近づいている。おばあちゃんが言うなら、きっとそうなのだろう。
そのことがショックなわけじゃない。ただ、ついにこのときが来てしまったのか…というなんともいえない戸惑いが心に広がっていた。
コエンマは言葉を続ける。
「そういうことで、今日からしばらく、この二人、蔵馬と飛影がお前の特訓相手をする」
「えーっ」
思わず声をあげてしまった。
修業をしないといけない理由は納得がいった。けれど、いきなり、こんなところで見ず知らずの、しかも妖怪と修行するなんて…さすがに、はいそうですかとすぐには言えない。
「こいつらは、霊界の宝を盗んだ罪で服役中でな。罪を償うための奉仕活動の一環として、お前の修行相手になってもらうことにした。安心しろ。命を奪うようなことはせん」
そうはいっても、妖怪のことをいったいどれだけ信用できるんだろうか。
特に黒い服の彼の方…まったくもってあたしと仲よくする気なんてなさそうなんだけど…
「蔵馬、飛影。これから、しばらくお前たちの任務は、かえでの訓練することと保護すること。飛影、腐らずにきちんとやれよ」
飛影と呼ばれた黒装束の彼は、若干不満そうな顔をしたが、言いかえすことはなかった。ということは、もう一人のかっこいい彼が蔵馬か。
では、わしは帰るからな」
「え、ちょっと待ってよ、もう行っちゃうの?」
「わしの役目はここまでだ。霊界のほうでの仕事を放りだしてきたもんだから、そろそろ帰らんとな。じゃあ、かえで、達者でな」
コエンマは、ひらひら手を振ってそのままいなくなってしまった。
はあ…霊界の閻魔大王の息子って、もっと威厳がありそうなものかと思ったけど、なーんかわりとノリの軽い人だったなあ。
あたしは、若干戸惑いながらも、コエンマを見送ると、残った二人を振り返った。
蔵馬と飛影。
この二人と特訓て…どんなことになるんだろう…