暗さ、とは。暗い。とは
日が落ちて、夜更けれども、星は無く。
どこ吹く風と、吹かれる森の木。森の木に住む、ひとつの子リス。このいきものには、親がなく。
いつも、ひとつで、子リスの住処 。
子リスの傍の、どんぐりの実が。けれどもお前は気付かない。子リスはひとつを望んでいる。ひとつの子リスはいつもひとつか。違うなれども、子リスはひとつ。お前はそれでも、気付けない。
時間だけが、過ぎてゆく。風が揺れ、森は唄い、そしていつかの、どんぐりは。過ぎゆく時間の中であれど、時は必ず、終わりを告げる。
今、風が止んだ。森が沈んだ。木が、潜る。
どんぐりが、消えた。
もう、夜は、明けない。
どこ吹く風と、吹かれる森の木。森の木に住む、ひとつの子リス。このいきものには、親がなく。
いつも、ひとつで、子リスの
子リスの傍の、どんぐりの実が。けれどもお前は気付かない。子リスはひとつを望んでいる。ひとつの子リスはいつもひとつか。違うなれども、子リスはひとつ。お前はそれでも、気付けない。
時間だけが、過ぎてゆく。風が揺れ、森は唄い、そしていつかの、どんぐりは。過ぎゆく時間の中であれど、時は必ず、終わりを告げる。
今、風が止んだ。森が沈んだ。木が、潜る。
どんぐりが、消えた。
もう、夜は、明けない。
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