Lの幼馴染
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~Lの幼馴染~
・L目線
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えりは自分のことを下に見る癖がある。出会った時はそうではなかった。孤児院にいるのにも関わらず彼女の目はキラキラと希望に満ち溢れていた。しかしその光を濁らせたのは私のせいかもしれない。いや、私のせいだ。
「名前なんて言うの?」
「L Lawliet」
「頭文字が名前なの?面白いね!Lくん!」
「…」
えりはよく私の後ろを付いてきては遊ぼうと話しかけてきた。どうやら彼女は私が孤児院に来た当日に何人かを返り討ちにしたところを目撃していたようだった。強くてかっこよかったから友達になりたい、自分もそうなりたい、と。私はそんな彼女を無視し続けた。
難しいパズルとゲームを私は難なくクリアしていき、ワイミーさんにもっと難しいものをねだった。えりはそんな私が遊び終わったものを自分でクリアしようと頑張っていた。そしてクリアできた暁には私に見せに来て自慢してきた。だが、遊び終わった(クリアした)ものには興味がない。そうですか、なんて心ない言葉でいつもそっけなく返事していた。彼女の目の光はだんだん濁っていった。
極め付けは私がワイミーさんにパソコンを買ってもらったことだった。えりはそこで私との埋められない差にやっと気付いたのだろう。それからは私に自慢することはなくなり、逆にワイミーさんや私の手伝いをするようになった。
私は目的もなくふらふらと出歩く癖があり、えりはいつもそんな私を見つけては部屋まで連れ帰ってくれた。他の子供たちより理解能力が高く、努力を惜しまないため、彼女は優秀なサポートをしてくれた。その頃やっと私はえりとまともに会話するようになった。だが、最初に見たあの目の輝きはもう霞んでおり、常に自分を下に見ながら私と話した。Lくん程じゃないけど、Lくんみたいになれたらな、なんて何回聞いたことだろうか。私はいつの間にかにえりの中で大きな存在となり、彼女を縛り付けていた。
これ以上一緒にいては彼女が伸びないと思い、私はえりに内緒でワイミーさんと一緒に孤児院を出ることを計画した。えりはそれを察したようで孤児院を出る前の日に彼女から最後の質問と言われて話しかけられた。
「私はこれからどうすればいいのかな」
「…なりたい自分になればいいと思います。昔はそうだったでしょう?」
直接的な答えではなかったが、彼女は頷き、日本語でいってらっしゃいと言って手をを振りながら笑った。その時のえりの顔は今でも覚えている。今までずっと私の後ろを付いてきて、更に手伝いもしてくれた彼女の笑顔を初めてその時にちゃんと見たのだ。いってらっしゃいにはただいまという対になる挨拶がある。ここにまた戻ってきてただいまなんて言える確証はなかった。私はできない約束をするのが嫌いだ。だけど口から出てきたのは
「いってきます」
という言葉だった。えりは私の返事に驚き目を丸くしていた。その目には光が少し戻っていたような気がした。そして彼女は数回瞬きした後に小さな笑いを溢し、踵を返してその場を去った。私はその後予定通りにワイミーさんと孤児院を後にし、「L」としての活動を始めた。
ーーーーーーーー
その後院長からの報告でえりが軍に入隊したことを知った。
どうやら彼女には戦闘においてのセンスがあり、適応力も高いため優秀な隊員として一目を置かれていたそうだ。えりは私の元から離れ、強くかっこよくなりたいという、彼女が昔私に言っていたなりたい自分になろうとしている。
「L、嬉しそうですね。」
後ろからワタリがケーキを運びながら声をかけてくる。
「そういう風に見えますか?」
「はい。実際、えりさんの成長は私自身嬉しいものです。今後もまた力になってくれるかもしれませんね。」
「力になってくれる…か。」
ワタリが用意してくれたショートケーキにフォークを刺して口に運ぶ。私は彼女を手放した。だけどまた彼女の力を借りることになるのだろうか?そんな権利が私にあるだろうか…?それは分からないがこれだけは言える。えりは喜んで力を貸してくれるだろう。ならば彼女には次世代のLの名を継ぐものの育成を手伝ってもらおう。えりならばその仕事を完璧にこなせるはずだ。
私は彼女の幼馴染であり、一番の理解者なのだから。
・L目線
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えりは自分のことを下に見る癖がある。出会った時はそうではなかった。孤児院にいるのにも関わらず彼女の目はキラキラと希望に満ち溢れていた。しかしその光を濁らせたのは私のせいかもしれない。いや、私のせいだ。
「名前なんて言うの?」
「L Lawliet」
「頭文字が名前なの?面白いね!Lくん!」
「…」
えりはよく私の後ろを付いてきては遊ぼうと話しかけてきた。どうやら彼女は私が孤児院に来た当日に何人かを返り討ちにしたところを目撃していたようだった。強くてかっこよかったから友達になりたい、自分もそうなりたい、と。私はそんな彼女を無視し続けた。
難しいパズルとゲームを私は難なくクリアしていき、ワイミーさんにもっと難しいものをねだった。えりはそんな私が遊び終わったものを自分でクリアしようと頑張っていた。そしてクリアできた暁には私に見せに来て自慢してきた。だが、遊び終わった(クリアした)ものには興味がない。そうですか、なんて心ない言葉でいつもそっけなく返事していた。彼女の目の光はだんだん濁っていった。
極め付けは私がワイミーさんにパソコンを買ってもらったことだった。えりはそこで私との埋められない差にやっと気付いたのだろう。それからは私に自慢することはなくなり、逆にワイミーさんや私の手伝いをするようになった。
私は目的もなくふらふらと出歩く癖があり、えりはいつもそんな私を見つけては部屋まで連れ帰ってくれた。他の子供たちより理解能力が高く、努力を惜しまないため、彼女は優秀なサポートをしてくれた。その頃やっと私はえりとまともに会話するようになった。だが、最初に見たあの目の輝きはもう霞んでおり、常に自分を下に見ながら私と話した。Lくん程じゃないけど、Lくんみたいになれたらな、なんて何回聞いたことだろうか。私はいつの間にかにえりの中で大きな存在となり、彼女を縛り付けていた。
これ以上一緒にいては彼女が伸びないと思い、私はえりに内緒でワイミーさんと一緒に孤児院を出ることを計画した。えりはそれを察したようで孤児院を出る前の日に彼女から最後の質問と言われて話しかけられた。
「私はこれからどうすればいいのかな」
「…なりたい自分になればいいと思います。昔はそうだったでしょう?」
直接的な答えではなかったが、彼女は頷き、日本語でいってらっしゃいと言って手をを振りながら笑った。その時のえりの顔は今でも覚えている。今までずっと私の後ろを付いてきて、更に手伝いもしてくれた彼女の笑顔を初めてその時にちゃんと見たのだ。いってらっしゃいにはただいまという対になる挨拶がある。ここにまた戻ってきてただいまなんて言える確証はなかった。私はできない約束をするのが嫌いだ。だけど口から出てきたのは
「いってきます」
という言葉だった。えりは私の返事に驚き目を丸くしていた。その目には光が少し戻っていたような気がした。そして彼女は数回瞬きした後に小さな笑いを溢し、踵を返してその場を去った。私はその後予定通りにワイミーさんと孤児院を後にし、「L」としての活動を始めた。
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その後院長からの報告でえりが軍に入隊したことを知った。
どうやら彼女には戦闘においてのセンスがあり、適応力も高いため優秀な隊員として一目を置かれていたそうだ。えりは私の元から離れ、強くかっこよくなりたいという、彼女が昔私に言っていたなりたい自分になろうとしている。
「L、嬉しそうですね。」
後ろからワタリがケーキを運びながら声をかけてくる。
「そういう風に見えますか?」
「はい。実際、えりさんの成長は私自身嬉しいものです。今後もまた力になってくれるかもしれませんね。」
「力になってくれる…か。」
ワタリが用意してくれたショートケーキにフォークを刺して口に運ぶ。私は彼女を手放した。だけどまた彼女の力を借りることになるのだろうか?そんな権利が私にあるだろうか…?それは分からないがこれだけは言える。えりは喜んで力を貸してくれるだろう。ならば彼女には次世代のLの名を継ぐものの育成を手伝ってもらおう。えりならばその仕事を完璧にこなせるはずだ。
私は彼女の幼馴染であり、一番の理解者なのだから。
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