チェス ニア夢
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~チェス~
「久しぶりにチェスなんてどうですか?」
現在は2代目L、つまり月くんからの連絡待ちで暇だ。ジェバンニは続けて魅上を尾行し、レスターさんは連絡待ちのためパソコンに張り付き、ハルちゃんはシャワーを浴びに行った。ここでの私の仕事はニアの世話係ということで基本的にニアが暇な時は私も暇なのだ。
私はレスターさんのデスクに運んできたコーヒーを置いてからニアに答える。
「いいよ。お手柔らかにね。」
ニアはどこからか引っ張ってきたチェス盤を床に置き、駒を並べていった。私はそんなニアの向かい側の床に座り込む。
ニアにハンデなしでチェスで勝ったことがない。どちらかというとチェスではゲームよりゆっくり考えながらする会話が気に入っている。
「私もニアのゲーム上の一つの駒に過ぎないよね。」
ポーンを前進させながら、ふと思ったことを口にする。
ーーーニアはこの事件をチェス盤のように見ているのだろうか?
「チェスで言えばニアはキング。あなたが取られたら 負け。」
「…えり姉はポーンなんかではありませんよ。」
「うーん、ポーンは警備兵?すると私はそうだな…ナイトってところかな?かっこいいしね。」
「ナイト、ですか…確かにトリッキーな動きで攻めも守りもできるナイトはえり姉っぽいですが、もっと適任の役があるのでは?」
「レスターさんとハルちゃんはビショップだし、そう考えたらジェバンニがルークなんだよね。」
「言っていることは分かります。ですがキング の隣が空いていますよ?」
「クイーンね…クイーンはメロが適任だと思ってたんだけど…」
だけどメロはもういない。続きを言うのが苦しくて言葉を途中で止めてしまう。
「ズルいです…そんなこと言われたら言えないじゃないですか。」
「何が?」
「言えないから困っているんです。」
ニアは髪の毛をくるくるしながらバツが悪そうな顔をして目線を外した。そして、
「わかってるくせに。」
と小さくつぶやいた。
「…私にクイーンは務まらないよ。そこまで行動力がない。私はあくまであなたを守るだけ。」
「…」
「あなたが勝つためなら私を使い捨てても構わない。前に言ってたでしょう?ゲームは勝てなければただの敗者だって。」
「ええ、ですがえり姉を失えばLに顔向けできません。ハウスルールってやつです。ゲームで勝ってもえり姉が死んだら私の負けも同然です。
あなたは私が守ります。」
「キングがナイトを守るの?可笑しな話だね。」
「可笑しくてもいいんです。決めたことですから。」
ニアはそう言うと最後にナイトを動かして勝負を決める。
「チェックメイト。」
「やっぱニアには敵わないなー。」
「えり姉とするゲームはゲームが全てじゃないです。その時の会話や雰囲気が好きです。
またやりましょう。」
「ニアが望むならいつでも。」
「久しぶりにチェスなんてどうですか?」
現在は2代目L、つまり月くんからの連絡待ちで暇だ。ジェバンニは続けて魅上を尾行し、レスターさんは連絡待ちのためパソコンに張り付き、ハルちゃんはシャワーを浴びに行った。ここでの私の仕事はニアの世話係ということで基本的にニアが暇な時は私も暇なのだ。
私はレスターさんのデスクに運んできたコーヒーを置いてからニアに答える。
「いいよ。お手柔らかにね。」
ニアはどこからか引っ張ってきたチェス盤を床に置き、駒を並べていった。私はそんなニアの向かい側の床に座り込む。
ニアにハンデなしでチェスで勝ったことがない。どちらかというとチェスではゲームよりゆっくり考えながらする会話が気に入っている。
「私もニアのゲーム上の一つの駒に過ぎないよね。」
ポーンを前進させながら、ふと思ったことを口にする。
ーーーニアはこの事件をチェス盤のように見ているのだろうか?
「チェスで言えばニアはキング。あなたが
「…えり姉はポーンなんかではありませんよ。」
「うーん、ポーンは警備兵?すると私はそうだな…ナイトってところかな?かっこいいしね。」
「ナイト、ですか…確かにトリッキーな動きで攻めも守りもできるナイトはえり姉っぽいですが、もっと適任の役があるのでは?」
「レスターさんとハルちゃんはビショップだし、そう考えたらジェバンニがルークなんだよね。」
「言っていることは分かります。ですが
「クイーンね…クイーンはメロが適任だと思ってたんだけど…」
だけどメロはもういない。続きを言うのが苦しくて言葉を途中で止めてしまう。
「ズルいです…そんなこと言われたら言えないじゃないですか。」
「何が?」
「言えないから困っているんです。」
ニアは髪の毛をくるくるしながらバツが悪そうな顔をして目線を外した。そして、
「わかってるくせに。」
と小さくつぶやいた。
「…私にクイーンは務まらないよ。そこまで行動力がない。私はあくまであなたを守るだけ。」
「…」
「あなたが勝つためなら私を使い捨てても構わない。前に言ってたでしょう?ゲームは勝てなければただの敗者だって。」
「ええ、ですがえり姉を失えばLに顔向けできません。ハウスルールってやつです。ゲームで勝ってもえり姉が死んだら私の負けも同然です。
あなたは私が守ります。」
「キングがナイトを守るの?可笑しな話だね。」
「可笑しくてもいいんです。決めたことですから。」
ニアはそう言うと最後にナイトを動かして勝負を決める。
「チェックメイト。」
「やっぱニアには敵わないなー。」
「えり姉とするゲームはゲームが全てじゃないです。その時の会話や雰囲気が好きです。
またやりましょう。」
「ニアが望むならいつでも。」
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