01.もとはと言えば
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「———……貴方、本当にそこから来たんですか?」
嘘をついてるんじゃないでしょうねえ?
と、学園長の声が上から降ってくる。
なんだって!?!?!????!??!?!?
もう!!!! ここの世界どうなってんの!!!!
なんだってそんな失礼なことを!!!!!!!!!!!
この愚痴は、必ずや 今晩のガールズトークの肴にしてやる。
こンの、トリ頭がーーーーーーーっ!!!!!!
ここまで思って、
……「今晩のガールズトーク」。
昨日まで、いや、何ならついさっきまでそこにあった「いつも」なんてもの、もう二度とないのかもしれない。
背筋の凍る考えに襲わるわたしに、学園長は淡々と話し始めた。
「こうなってくると貴方がなんらかのトラブルで
別の惑星……あるいは異世界から召集された可能性が出てきましたね。」
ああ……やっぱり、そうなのかな。
地球上に、さらに言えば「同じ時間軸の地球上に」、こんな文化の地域がある だなんて、とてもじゃないけど 思えないもの。
持ってきた物はあるかと問われ、手ぶらの証明にその場をくるくると回って見せる。
あ、なんかこの制服すごいひらひらする!! 楽しい
服を楽しんでいると、学園長さんがなにごとかをブツブツとつぶやいた。
このひと 私、優しいので! っていうのが口癖なのかな。
そういうこと自分で言う人って、大概危険だから、これはもう一周回って優しいよね……笑
どうやら学園内に住まわせてもらえるらしい。
学園長さんに言葉で伝えられて初めて気が付いたけど、今のわたしって
「魔法が使えないのに、保護者にも連絡できない、無一文の若者」なのか。
リスクマネジメントかもしれないけど、でも実際、追い出されなくてほんとうに助かった。
これから食費とかどうしよう。
わたしお風呂はシャワーじゃなく湯舟派なんだけど、
「今は使われていない古い寮」って、水回りとかちゃんとしてるのかな……
漠然とした不安を抱えながら、善は急げ と言ってスタスタ歩いていく学園長の後を、慌てて追いかける。