01.もとはと言えば
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「———……どうにかしてください!
貴方の使い魔でしょう!?」
どこかも分からない、広大で古めかしい学校の入学式。
良く分からない……動く絵?鏡?に、色も形も無い魂だ何だ と失礼なことを大声で言われた。
なんだってそんな失礼なことを!……と、怒る暇もなく。
でも……あれって、テレビ電話的なやつなのかな。
リアルタイムで会話してたし、たぶんそうだよね。
すっごい意匠のこらされたデザインだったよねー、あの液晶。
さてはここ、私立学校だな~!?(貧乏人特有の僻み)
そんなふうにのんきに考えていたとき、喋るたぬきが青い炎を吹き出した。
それで、二人の男の子たちがそれを……
あれは、なに?
……さっき 仮面の人が言ってた「まほうし」って、もしかして……「魔法士」……!?
って、ちょ、ちょっと待って!!!
さっきから全然聞いてなさそうだなとは思ってたけど、
やっぱこの仮面の人、わたしの話 なんにも聞いてないじゃん!!!
理事長代理の学園長って名乗ってたけど、そんな重役がこんな感じの人で大丈夫なの!?
「しっかり躾を……」
「そ、その子は、わたしのペットじゃないです!!!!!」
あらぬ罪を着せられそうになったため、必死に訴える。
そこらじゅうに炎を吹いちゃうたぬきなんて 飼えるかーー!!!!
「……え? 貴方のじゃない?」
「さっきから何度も言ってるじゃないですか!」
「そ……そうでしたっけ?
ごほん! では、学園外に放り出しておきましょう。」
優しいから鍋にしたりはしない、と言うその口許!!
笑っちゃってますけど!?
てか たぬきを鍋に、って!
いまどき、どんな田舎の人だってやんないんじゃないの……。
わかんないけど。
学園の関係者たちに掴まれ、扉の向こうへと連れて行かれるたぬきくん。
オレ様は絶対、大魔法士になってやるんだゾ!という必死の叫びに、心が痛む。
出会ってまだ数分しか経ってないし、ひっどい出会いかただったのに、わたしってほんと……
でも、あんなに「大魔法士」になることを切望して……
この学園に、不法侵入までして……
「……なんか、ちょっとかわいそう。」