01.もとはと言えば
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———……必死に逃げ回り、なんとか鉱道の外まで出た。
化け物の後ろで輝く、魔法石。
……あの化け物は、魔法石を守っている……のかな?
廃鉱になってずいぶん経つと聞いたけれど……
ずっと独りで……この暗い場所で守っているのかな。
ぼんやり物思いに耽っていると、エースとデュースの口論が聞こえてきた。
死んでも学校に残りたいデュースと、死ぬくらいなら退学を選びたいエース。
そりゃまあ意見は合わないだろうけど……喧嘩はしなくてもいいじゃん。
何度 喧嘩を止めても、二人はまた衝突して、喧嘩を始めてしまう。
あのグリムでさえもが 呆れてしまうくらいだ。
こうなったらしょうがない。
小さくため息を吐き、大きく息を吸って、
「二人とも、いい加減にしなさい!!!」
ずっと黙っていたわたしが大声を出したことで、みんなすごく驚いたらしい。
喧嘩をしていた二人の目をゆっくり見て、腕を組み、毅然とした態度で言い放つ。
「そんなだから2人とも歯が立たないんだよ。」
2人とも、特にデュースは刺さった顔をしてくれた。よかった……
「ぐっ……し、しかし……一体どうしろっていうんだ。」
「ちゃんと作戦を立てるべきだと思う。」
「作戦? それってみんなで仲良く協力しろってこと?」
エースはやっぱりまだ不服そうだ。
協力プレイなんてダセェ、って言うけど、
一匹狼ぶっておきながら、ひとりであの化け物を倒すこともままならない今のエース、
もうほんとすんごいダサダサと思うんだよね……。
そう思いつつも口に出さないでいると、グリムが言葉のナイフを思いっきり二人に突き刺した。
「入学初日で退学って、もっとダセー気がするのだ。」
2人があからさまに動揺する。
「1つ、提案があるんだけど……———」