memo
ドレスローザ編完結(没SS付き)
2026/02/01 19:07小説の話
ドレスローザ編、無事完結しました。
ちょうどyoutubeのエニワンがドレスローザ終わるところだったので、じゃあ私も終わらせるかとちまちま推敲致しました。
ということで、ドレスローザ編についていくつか。
ローさんにとって一番大事な章なので、入れたいシーン多い中、物凄く悩んだ結果、別行動多かったですね。実はローが闘技場前に吹っ飛んできて誘拐される?シーンを一番最初に書いてたので、前半はルフィ達工場探しチーム同行なのは確定でした。夢主とゾロがすぐ絡むのは何故だろう。錦えもんとも絡ませたい。私は剣士が好きなのか……?
あと、途中で私の中の藤虎熱が上がったので、藤虎シーンは投稿直前の推敲で追加されました。
次に書いたのが、腕斬られたローと、夢主の能力のシーンですね。とにかく書きたい所から書くので、飛び飛びに書いて最終的に合体させるスタイルだったりします。そのせいで、ドレスローザ編更新した時点ではほぼ全容は書き終わっているのに合体に苦戦し続けてこんな時間がかかったという。
連載開始した当初は、夢主を能力者にするつもりはなく、むしろ極力一般人にしたかったのですが……このシーンとワノ国編の一部の妄想が捗ってしまった為、ギリギリまで悩んで、能力者にしました。アンチ能力者夢主派の方いらっしゃったら申し訳ない。こういう設定のセンスが無いので触れるの恥ずかしくて仕方がないのですが、次回の話で一応軽く説明予定です。能力に触れるの恥ずかしいけど、夢らしく甘めのシーンを入れたいので頑張ります。
あと、全世界のウソップファンに謝罪事案。
vsシュガーの名シーン奪って申し訳ない。あのシーン個人的には大好きなのですが、このままだとパンクハザードに続き、夢主何も役に立たないのではと思い、活躍を入れるとしたらそれくらいしか無かった。ウソップ、ごめん。オモチャになるシーン、別の所で入れてて、一回全カットになったのですが、結局ここでなってしまった。
ドレスローザ最後、さくっとまとめてしまいました。あまり入れる要素無かったもので。センゴクとローの会話はついていくか悩みましたが、まぁローなら一人で行くかなと。
その分、宴のシーンにあれこれ詰め込んだのですが、そういえばキャベンディッシュにサイン貰いにいくの忘れたなと今思い出しました。
ということで、これでドレスローザ編も終わり、ここからゾウ編に入って参ります。ローさんのやりたいことも終わり、そろそろ夢らしく夢主と向き合ってくれるはず。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
おまけで、闘技場前でローさんが誘拐されるシーンの初期案。パンクハザードやスワロー島より先に書いてた没案です。これをベースに書き換えたので、途中までは似てます。
最終推敲してない、あくまで没作品なので、文章変+唐突に終わりますが、多めに見て頂ければ……!!
※日記なので変換機能が無く、デフォルト名ですみません。
▼ドレスローザ編没SS
ちょうどyoutubeのエニワンがドレスローザ終わるところだったので、じゃあ私も終わらせるかとちまちま推敲致しました。
ということで、ドレスローザ編についていくつか。
ローさんにとって一番大事な章なので、入れたいシーン多い中、物凄く悩んだ結果、別行動多かったですね。実はローが闘技場前に吹っ飛んできて誘拐される?シーンを一番最初に書いてたので、前半はルフィ達工場探しチーム同行なのは確定でした。夢主とゾロがすぐ絡むのは何故だろう。錦えもんとも絡ませたい。私は剣士が好きなのか……?
あと、途中で私の中の藤虎熱が上がったので、藤虎シーンは投稿直前の推敲で追加されました。
次に書いたのが、腕斬られたローと、夢主の能力のシーンですね。とにかく書きたい所から書くので、飛び飛びに書いて最終的に合体させるスタイルだったりします。そのせいで、ドレスローザ編更新した時点ではほぼ全容は書き終わっているのに合体に苦戦し続けてこんな時間がかかったという。
連載開始した当初は、夢主を能力者にするつもりはなく、むしろ極力一般人にしたかったのですが……このシーンとワノ国編の一部の妄想が捗ってしまった為、ギリギリまで悩んで、能力者にしました。アンチ能力者夢主派の方いらっしゃったら申し訳ない。こういう設定のセンスが無いので触れるの恥ずかしくて仕方がないのですが、次回の話で一応軽く説明予定です。能力に触れるの恥ずかしいけど、夢らしく甘めのシーンを入れたいので頑張ります。
あと、全世界のウソップファンに謝罪事案。
vsシュガーの名シーン奪って申し訳ない。あのシーン個人的には大好きなのですが、このままだとパンクハザードに続き、夢主何も役に立たないのではと思い、活躍を入れるとしたらそれくらいしか無かった。ウソップ、ごめん。オモチャになるシーン、別の所で入れてて、一回全カットになったのですが、結局ここでなってしまった。
ドレスローザ最後、さくっとまとめてしまいました。あまり入れる要素無かったもので。センゴクとローの会話はついていくか悩みましたが、まぁローなら一人で行くかなと。
その分、宴のシーンにあれこれ詰め込んだのですが、そういえばキャベンディッシュにサイン貰いにいくの忘れたなと今思い出しました。
ということで、これでドレスローザ編も終わり、ここからゾウ編に入って参ります。ローさんのやりたいことも終わり、そろそろ夢らしく夢主と向き合ってくれるはず。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
おまけで、闘技場前でローさんが誘拐されるシーンの初期案。パンクハザードやスワロー島より先に書いてた没案です。これをベースに書き換えたので、途中までは似てます。
最終推敲してない、あくまで没作品なので、文章変+唐突に終わりますが、多めに見て頂ければ……!!
※日記なので変換機能が無く、デフォルト名ですみません。
▼ドレスローザ編没SS
追記
「うわっ、建物が壊れた!?」
「なんだ!?町が……」
少し先にある建物の上部急に壊れる。一体何が起きているのか。ゾロと錦えもんと目を凝らしてると今度は目の前に何かが降ってきた。ドカァンと音がして土煙が上がる。
「キャプテン……?」
降ってきたのはローだ。別れた時とは違う服を着ている。既に血だらけでズタボロだ。対してドフラミンゴは傷ついているように見えない。倒れるローの前に仁王立ちをするドフラミンゴ。
「おい!!トラ男お前何でミンゴと……!!!」
「ガキが……図に乗りすぎだ!!!」
銃を構えるドフラミンゴ。倒れて動けないローに何発も撃ち込む。
「やめて!!!!」
「おいおいガキが何してる。ローは元々俺の部下、ケジメは俺がつける!!」
「ローはうちのキャプテンだ!!!」
「お前ハートの海賊団とかいうやつらか。勝手にハートなんてつけやがって。まったく、ひでェ反抗期だよな」
フッフッフと楽しそうに笑うドフラミンゴ。何が楽しいのか、理解できない。
「俺はローと話したい事があるんだ、どいてくれやしねェか」
「いや、絶対にいや、」
銃を撃っても手ごたえがない。当たってはいるはずだが、すぐに修復されてしまう。ドフラミンゴの能力を聞いておくべきだった。そもそも戦うつもりは無かったからしょうがないのだが。でも、こうなることは心のどこかで予測できていたはずだ。
「俺はローを殺したいわけじゃねェ。お前も一緒に」
「いやに決まってんでしょ!!」
「そうか、じゃあ撃つしかねェな」
「いっ……!!?」
ローを撃った銃で撃たれる。声を上げそうになるのを歯を食いしばって耐える。誰がこいつの攻撃で声を上げるものか。蹴り上げられ、ローから離される。蹴りが刀のように痛い。
横でゾロがドフラミンゴを攻撃しようとしたが、海軍に止められる。賭場にいた盲目の剣士だ。
「ご無事か、シノ殿、ロー殿!!」
「私は良いから早くキャプテンを!!!」
ゾロが地面にめり込む。よく見たらあれは海軍大将だ。何故賭場で見かけた時に気づけなかったのか。何故こんなところに大将がいるのか。ドフラミンゴに協力しているのか。
「は!?ゾロ殿!?ゾロ殿が!!!」
「錦えもんさん、危ない!!!」
ドフラミンゴにまたしても蹴り飛ばされる。ローが危ない。急いでまた近づく。
「盲目の賭博親父が、まさかの海軍大将かよ……」
「最前はどうも御一行さんに新設にして頂いたってぇのに、恩を仇で返すようで…何とも因果な渡世にござんす……」
大将藤虎。青雉、赤犬が抜けた穴を埋めるために上がった三大将のうちの一人だ。
何とかしてローの手を握る。が、ドフラミンゴに手を踏みにじられる。手の骨が折れそうだ。でも離すわけにはいかない。
「…………」
「……おい、お前、何の能力者だ」
「え……?」
銃弾を受けた脇腹をピンポイントに蹴られた。全身を激痛が走る。ローの手にシノの詰めが食い込むくらい握りしめてしまった。それでも絶対に離せない。痛みに耐えていると、ガッと腕を捕まれ宙に浮いた。乱暴に持ち上げられ、腕が脱臼しそうだ。すぐ横でローも掴まれている。
「ロー殿!!シノ殿!!」
「何で二人とも飛んでんだァ!?」
宙に浮かぶドフラミンゴと藤虎。両名とも何かしらの能力で浮いているのだろう。シノは声を出そうとするもせき込んでしまい、錦えもんへ言葉を返せなかった。とりあえずまだ殺されないらしい。ローと同じ場所に連れていかれるなら好都合だ。
「話は王宮でだ、藤虎!俺に協力すりゃ小僧共の首はくれてやる」
「…話ァ聞きやすが、天夜叉のォ…判断はそれからで」
天夜叉とはドフラミンゴの異名だ。何故そう言われているのかは知らない。浮いたまま王宮にたどり着くと、一室に放り投げられた。ローはその場にいた他の誰かに、運ばれていく。ドフラミンゴはローの能力をよく知っている。気絶している間に海楼石の錠をつけられるだろう。
「さて、嬢ちゃん。お前さっき能力使ってただろ」
「……知りません」
「別に答えなくなきゃ答えなくていい。少しだがローの顔色が良くなっていた」
ローのことをよく見ているようだ。かなり執着しているのがわかる。相当ローのことを気に入っていたのだろう。ファミリーから脱走して13年も経つというのに。
「まぁ良い。ローの部下というのに興味が出ただけだ。あいつちゃんと船長なんて出来てるのか」
「……当たり前でしょ。最高のキャプテンだよ」
「あいつがな……あんなに世の中に絶望した良い目をしてたのになぁ」
ずっとにやにやとしている。シノに何を聞きたいのか。単なる暇つぶしなのか。シーザーも回収できなかったはずなのに、随分と余裕なものだ。
「ローがうちのファミリーに帰ってくるなら、お前も入れてやろうか」
「!?……キャプテンが帰るわけないと思うけど」
「わからねェぞ。例えばお前を人質にするとか」
この状況でローを戻したところでどうするつもりなのか。仮にシノを人質として再度ドンキホーテファミリーに入ったとしても、本気でドフラミンゴにつくわけがないということはわかっているはずだ。
「生憎、うちの船はドライだから、人質になんてならないですよ」
「ドライなやつがあんなにローに縋りつかないだろ」
「…………キャプテンは……ドライだから……」
なんの説得力もない返しをする。本当に人質にされたら溜まったものじゃない。ローが起きる前に逃げ出すすべを探さなければ。視線だけ動かして部屋を見渡す。ドフラミンゴが座っているベッドと扉しかない。何もない部屋だ。ドアには鍵がかけられそうだ。牢ではないが、誰かを閉じ込めるのに使えそうな部屋だ。
「それか俺の女になるか?」
「はぁああ!?!?」
「フッフッフ、正直だな。ローへの最大限の嫌がらせにはなるだろ」
一ミリたりともシノに興味がないくせによくそんなことをぬかせるものだ。妹のような存在のシノが手籠めにされたと分かれば、ローは相当責任を感じるだろう。人質なんかより実害がある分、よっぽどたちが悪い。数年とは言え、ローはよくこの男の部下をやっていたものだ。
「まぁ安心しろ。俺にだって好みはある。ローとは趣味が合わなくて残念だがな」
「別にキャプテンの女でもないですけど、私」
なんだか急に失礼なことを言われた気もするが、まぁ良い。本当にこの男の事は一生好きになれる気がしない。ローを苦しめたというだけでも一生許す気はないのだが。人にここまで嫌悪感を感じたのは初めてだ。あれだけどうでもいいと思っていたはずだったのに。
「若、呼んだ?」
ガチャリと部屋に入ってきたのは少女だった。10歳くらいだろうか。熊耳のようなフードを被り、王冠を頭にのせている。この子もドンキホーテファミリーの一員なのだろうか。
「おう、悪いな。交易港からわざわざ来てもらって」
「ううん。この子をおもちゃにすればいいの?」
「おもちゃ……?」
町中にはたくさんのおもちゃがいた。随分おかしな町だと思ったが、何か関係があるのか。
「こいつはシュガー。ホビホビの実という能力でな、人間をおもちゃに変えられる。本当はローをおもちゃに変えてお前と会話させたいところだが、そうすると俺たちもあいつが分からなくなっちまうから本末転倒になっちまう」
「何言ってんの……?」
女の子が床に転がっているシノに近付いてくる。おもちゃにされるのか。おもちゃになるとどうなるのか。
「そうだ、さっきグリーンビットに続く橋でローと戦っている時にな。仲間も来ているのか聞いた時に、あからさまに顔色を変えてたなぁ。――あれ、お前の事だろう。なに、そんなやつのことなんて忘れちまえばいい、そう思ったんだ」
ぽんと触れられた瞬間、シノの体がぬいぐるみになった。白いうさぎのぬいぐるみ。サイズももちろんぬいぐるみサイズ。咄嗟のことだったが、動けることに気づき、ダッシュで逃げる。ドアも開いたままで良かった。よくわからないが、ドフラミンゴもシュガーも追いかけてこない。とてとてと二足歩行で走る。敵に見つからないようにローのもとへいかなければ。
ローと別れてからどのくらいの時間が経っただろうか。ドフラミンゴがシノと会話していたのは、シュガーが来るまでの時間稼ぎだったということだ。何故おもちゃにされたのか腑に落ちないが、とにかく急がなければ。
王宮の廊下を走っているうちに広い部屋に出た。ローが大きなハートの椅子に座らされている。奥には傷だらけの老人もいるが、敵ではないだろう。手錠をされているから動けないにしても、近くに誰もいないとは。この体では助けようもないが、とにかく駆け寄る。
「キャプテン!!大丈夫!?」
ぬいぐるみサイズなので、ローの足をよじ登り椅子に乗る。手錠の鎖は椅子の後ろに回されており、椅子から降りる事すら出来ないようだ。能力さえ使えればどうとでもはずだが。そういえばおもちゃの状態だと能力は使えるのだろうか。
「……お前誰だ」
「あ、そっか!シノだよ!!なんかシュガーとかいう女の子におもちゃにされちゃって逃げてきて、」
「だから、誰だ」
「何言って、」
目を見てわかった。本気だ。
そういうことか。この国をようやく理解できた。明らかにおかしいくらいにたくさんいたおもちゃたち。それは全て元は人間だったのだ。その事実が知られていないのは、おもちゃ以外の人間からその存在の記憶を消されるからだ。あのおもちゃ達はみんな大切な人たちに忘れ去られていたのか。だから、ドフラミンゴはシノをおもちゃにしたのだ。ローが仲間を一人も連れてきていないと思わせるために。
ローは、ぬいぐるみにされていて誰だかわからないのではない。シノという存在を、忘れてしまったのだ。
シノは震える白い腕を伸ばす。
「キャ、キャプテン、」
不思議そうに眼を細めてこちらを見る。本当に何も覚えていないのだ。悲しいのに、涙すら出ない。ぬいぐるみの体では泣くことも出来ないようだ。こんな体験をローがすることにならなくて本当に良かった。自分自身がローを忘れるようなことが無くて、本当に良かった。無駄だとわかっていてもローに抱き着く。どうせ手錠をされて振りほどくことすら出来ないのだから良いだろう。
カツカツと大きな足音をさせてドフラミンゴが入ってくる。その後ろにはベビー5とバッファローがいる。シュガーはもうどこかへ戻ったのか。
ローにしがみついているシノを見つけ、つかみ上げた。
「なんだ、こいつ」
「さぁな。勝手に張り付いてきた」
「…………」
じっとサングラス越しにシノを見るドフラミンゴ。突如ぎゅっとはらわたが出そうなくらい強く握られた。
「フッフッフ、そういうことか……お前、ローの知り合いかもしかして。記憶にはねェが面白ェことしてるじゃねェか!!!!」
「ぐぇっ!!!」
地面に叩きつけられ踏まれる。全ての記憶から消えるので当然だが、ドフラミンゴもシノのことを覚えていないようだ。こんなやつに忘れられてもどうでも良いのだが、状況は勘付いたようだ。人間をおもちゃにするホビホビの実という存在は知っており、そんなおもちゃが町に溢れかえっているのに元が何者だったかはわからない。つまり、自分たちから記憶がなくなるという事実も理解している。そして、よくわからないぬいぐるみがローにしがみついていたら、ローの関係者だと思うのは当然だ。この状況が見たかったのか。
上機嫌でシノを踏みつけたまま椅子に座るドフラミンゴ。ぬいぐるみでは、気絶することすら出来ないようだ。動けない体で、ただ、目の前に座っているローを見ていた。
「なんだ!?町が……」
少し先にある建物の上部急に壊れる。一体何が起きているのか。ゾロと錦えもんと目を凝らしてると今度は目の前に何かが降ってきた。ドカァンと音がして土煙が上がる。
「キャプテン……?」
降ってきたのはローだ。別れた時とは違う服を着ている。既に血だらけでズタボロだ。対してドフラミンゴは傷ついているように見えない。倒れるローの前に仁王立ちをするドフラミンゴ。
「おい!!トラ男お前何でミンゴと……!!!」
「ガキが……図に乗りすぎだ!!!」
銃を構えるドフラミンゴ。倒れて動けないローに何発も撃ち込む。
「やめて!!!!」
「おいおいガキが何してる。ローは元々俺の部下、ケジメは俺がつける!!」
「ローはうちのキャプテンだ!!!」
「お前ハートの海賊団とかいうやつらか。勝手にハートなんてつけやがって。まったく、ひでェ反抗期だよな」
フッフッフと楽しそうに笑うドフラミンゴ。何が楽しいのか、理解できない。
「俺はローと話したい事があるんだ、どいてくれやしねェか」
「いや、絶対にいや、」
銃を撃っても手ごたえがない。当たってはいるはずだが、すぐに修復されてしまう。ドフラミンゴの能力を聞いておくべきだった。そもそも戦うつもりは無かったからしょうがないのだが。でも、こうなることは心のどこかで予測できていたはずだ。
「俺はローを殺したいわけじゃねェ。お前も一緒に」
「いやに決まってんでしょ!!」
「そうか、じゃあ撃つしかねェな」
「いっ……!!?」
ローを撃った銃で撃たれる。声を上げそうになるのを歯を食いしばって耐える。誰がこいつの攻撃で声を上げるものか。蹴り上げられ、ローから離される。蹴りが刀のように痛い。
横でゾロがドフラミンゴを攻撃しようとしたが、海軍に止められる。賭場にいた盲目の剣士だ。
「ご無事か、シノ殿、ロー殿!!」
「私は良いから早くキャプテンを!!!」
ゾロが地面にめり込む。よく見たらあれは海軍大将だ。何故賭場で見かけた時に気づけなかったのか。何故こんなところに大将がいるのか。ドフラミンゴに協力しているのか。
「は!?ゾロ殿!?ゾロ殿が!!!」
「錦えもんさん、危ない!!!」
ドフラミンゴにまたしても蹴り飛ばされる。ローが危ない。急いでまた近づく。
「盲目の賭博親父が、まさかの海軍大将かよ……」
「最前はどうも御一行さんに新設にして頂いたってぇのに、恩を仇で返すようで…何とも因果な渡世にござんす……」
大将藤虎。青雉、赤犬が抜けた穴を埋めるために上がった三大将のうちの一人だ。
何とかしてローの手を握る。が、ドフラミンゴに手を踏みにじられる。手の骨が折れそうだ。でも離すわけにはいかない。
「…………」
「……おい、お前、何の能力者だ」
「え……?」
銃弾を受けた脇腹をピンポイントに蹴られた。全身を激痛が走る。ローの手にシノの詰めが食い込むくらい握りしめてしまった。それでも絶対に離せない。痛みに耐えていると、ガッと腕を捕まれ宙に浮いた。乱暴に持ち上げられ、腕が脱臼しそうだ。すぐ横でローも掴まれている。
「ロー殿!!シノ殿!!」
「何で二人とも飛んでんだァ!?」
宙に浮かぶドフラミンゴと藤虎。両名とも何かしらの能力で浮いているのだろう。シノは声を出そうとするもせき込んでしまい、錦えもんへ言葉を返せなかった。とりあえずまだ殺されないらしい。ローと同じ場所に連れていかれるなら好都合だ。
「話は王宮でだ、藤虎!俺に協力すりゃ小僧共の首はくれてやる」
「…話ァ聞きやすが、天夜叉のォ…判断はそれからで」
天夜叉とはドフラミンゴの異名だ。何故そう言われているのかは知らない。浮いたまま王宮にたどり着くと、一室に放り投げられた。ローはその場にいた他の誰かに、運ばれていく。ドフラミンゴはローの能力をよく知っている。気絶している間に海楼石の錠をつけられるだろう。
「さて、嬢ちゃん。お前さっき能力使ってただろ」
「……知りません」
「別に答えなくなきゃ答えなくていい。少しだがローの顔色が良くなっていた」
ローのことをよく見ているようだ。かなり執着しているのがわかる。相当ローのことを気に入っていたのだろう。ファミリーから脱走して13年も経つというのに。
「まぁ良い。ローの部下というのに興味が出ただけだ。あいつちゃんと船長なんて出来てるのか」
「……当たり前でしょ。最高のキャプテンだよ」
「あいつがな……あんなに世の中に絶望した良い目をしてたのになぁ」
ずっとにやにやとしている。シノに何を聞きたいのか。単なる暇つぶしなのか。シーザーも回収できなかったはずなのに、随分と余裕なものだ。
「ローがうちのファミリーに帰ってくるなら、お前も入れてやろうか」
「!?……キャプテンが帰るわけないと思うけど」
「わからねェぞ。例えばお前を人質にするとか」
この状況でローを戻したところでどうするつもりなのか。仮にシノを人質として再度ドンキホーテファミリーに入ったとしても、本気でドフラミンゴにつくわけがないということはわかっているはずだ。
「生憎、うちの船はドライだから、人質になんてならないですよ」
「ドライなやつがあんなにローに縋りつかないだろ」
「…………キャプテンは……ドライだから……」
なんの説得力もない返しをする。本当に人質にされたら溜まったものじゃない。ローが起きる前に逃げ出すすべを探さなければ。視線だけ動かして部屋を見渡す。ドフラミンゴが座っているベッドと扉しかない。何もない部屋だ。ドアには鍵がかけられそうだ。牢ではないが、誰かを閉じ込めるのに使えそうな部屋だ。
「それか俺の女になるか?」
「はぁああ!?!?」
「フッフッフ、正直だな。ローへの最大限の嫌がらせにはなるだろ」
一ミリたりともシノに興味がないくせによくそんなことをぬかせるものだ。妹のような存在のシノが手籠めにされたと分かれば、ローは相当責任を感じるだろう。人質なんかより実害がある分、よっぽどたちが悪い。数年とは言え、ローはよくこの男の部下をやっていたものだ。
「まぁ安心しろ。俺にだって好みはある。ローとは趣味が合わなくて残念だがな」
「別にキャプテンの女でもないですけど、私」
なんだか急に失礼なことを言われた気もするが、まぁ良い。本当にこの男の事は一生好きになれる気がしない。ローを苦しめたというだけでも一生許す気はないのだが。人にここまで嫌悪感を感じたのは初めてだ。あれだけどうでもいいと思っていたはずだったのに。
「若、呼んだ?」
ガチャリと部屋に入ってきたのは少女だった。10歳くらいだろうか。熊耳のようなフードを被り、王冠を頭にのせている。この子もドンキホーテファミリーの一員なのだろうか。
「おう、悪いな。交易港からわざわざ来てもらって」
「ううん。この子をおもちゃにすればいいの?」
「おもちゃ……?」
町中にはたくさんのおもちゃがいた。随分おかしな町だと思ったが、何か関係があるのか。
「こいつはシュガー。ホビホビの実という能力でな、人間をおもちゃに変えられる。本当はローをおもちゃに変えてお前と会話させたいところだが、そうすると俺たちもあいつが分からなくなっちまうから本末転倒になっちまう」
「何言ってんの……?」
女の子が床に転がっているシノに近付いてくる。おもちゃにされるのか。おもちゃになるとどうなるのか。
「そうだ、さっきグリーンビットに続く橋でローと戦っている時にな。仲間も来ているのか聞いた時に、あからさまに顔色を変えてたなぁ。――あれ、お前の事だろう。なに、そんなやつのことなんて忘れちまえばいい、そう思ったんだ」
ぽんと触れられた瞬間、シノの体がぬいぐるみになった。白いうさぎのぬいぐるみ。サイズももちろんぬいぐるみサイズ。咄嗟のことだったが、動けることに気づき、ダッシュで逃げる。ドアも開いたままで良かった。よくわからないが、ドフラミンゴもシュガーも追いかけてこない。とてとてと二足歩行で走る。敵に見つからないようにローのもとへいかなければ。
ローと別れてからどのくらいの時間が経っただろうか。ドフラミンゴがシノと会話していたのは、シュガーが来るまでの時間稼ぎだったということだ。何故おもちゃにされたのか腑に落ちないが、とにかく急がなければ。
王宮の廊下を走っているうちに広い部屋に出た。ローが大きなハートの椅子に座らされている。奥には傷だらけの老人もいるが、敵ではないだろう。手錠をされているから動けないにしても、近くに誰もいないとは。この体では助けようもないが、とにかく駆け寄る。
「キャプテン!!大丈夫!?」
ぬいぐるみサイズなので、ローの足をよじ登り椅子に乗る。手錠の鎖は椅子の後ろに回されており、椅子から降りる事すら出来ないようだ。能力さえ使えればどうとでもはずだが。そういえばおもちゃの状態だと能力は使えるのだろうか。
「……お前誰だ」
「あ、そっか!シノだよ!!なんかシュガーとかいう女の子におもちゃにされちゃって逃げてきて、」
「だから、誰だ」
「何言って、」
目を見てわかった。本気だ。
そういうことか。この国をようやく理解できた。明らかにおかしいくらいにたくさんいたおもちゃたち。それは全て元は人間だったのだ。その事実が知られていないのは、おもちゃ以外の人間からその存在の記憶を消されるからだ。あのおもちゃ達はみんな大切な人たちに忘れ去られていたのか。だから、ドフラミンゴはシノをおもちゃにしたのだ。ローが仲間を一人も連れてきていないと思わせるために。
ローは、ぬいぐるみにされていて誰だかわからないのではない。シノという存在を、忘れてしまったのだ。
シノは震える白い腕を伸ばす。
「キャ、キャプテン、」
不思議そうに眼を細めてこちらを見る。本当に何も覚えていないのだ。悲しいのに、涙すら出ない。ぬいぐるみの体では泣くことも出来ないようだ。こんな体験をローがすることにならなくて本当に良かった。自分自身がローを忘れるようなことが無くて、本当に良かった。無駄だとわかっていてもローに抱き着く。どうせ手錠をされて振りほどくことすら出来ないのだから良いだろう。
カツカツと大きな足音をさせてドフラミンゴが入ってくる。その後ろにはベビー5とバッファローがいる。シュガーはもうどこかへ戻ったのか。
ローにしがみついているシノを見つけ、つかみ上げた。
「なんだ、こいつ」
「さぁな。勝手に張り付いてきた」
「…………」
じっとサングラス越しにシノを見るドフラミンゴ。突如ぎゅっとはらわたが出そうなくらい強く握られた。
「フッフッフ、そういうことか……お前、ローの知り合いかもしかして。記憶にはねェが面白ェことしてるじゃねェか!!!!」
「ぐぇっ!!!」
地面に叩きつけられ踏まれる。全ての記憶から消えるので当然だが、ドフラミンゴもシノのことを覚えていないようだ。こんなやつに忘れられてもどうでも良いのだが、状況は勘付いたようだ。人間をおもちゃにするホビホビの実という存在は知っており、そんなおもちゃが町に溢れかえっているのに元が何者だったかはわからない。つまり、自分たちから記憶がなくなるという事実も理解している。そして、よくわからないぬいぐるみがローにしがみついていたら、ローの関係者だと思うのは当然だ。この状況が見たかったのか。
上機嫌でシノを踏みつけたまま椅子に座るドフラミンゴ。ぬいぐるみでは、気絶することすら出来ないようだ。動けない体で、ただ、目の前に座っているローを見ていた。
