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未来のスーパーヒーロー
おなまえは?
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約束の10分前にいつものコンビニにたどりつけば、相手は既にソコに立っていた。
どうやら意外にも律儀なタイプらしい爆豪君は絶対に遅刻はしない。
…というより常に私より先に着いているため、いつも何分前に来ているのかと不思議になるくらいだ。
「爆豪くん。」
「…遅ェ。」
「えぇ…まだ10分前なのに?」
「っせェ、さっさと行くぞ。」
出会って早々に遅いと睨みつけられ、そのままスタスタと歩き出す爆豪くん。
そんな彼の後ろ姿を文句も言わずに追う私も随分と調教されてきているな、なんて自分で思ってクスクスと笑ってしまった。
「何笑っとんだクソ名前。」
「ん?いや、なんかこんな光景も慣れたなぁって。」
「ハッ…随分と調教されてきたっつう事だな。」
「あはは、本当にね。考えてることまで一緒だし。」
「!…さっさと歩けやノロマ。」
私が思ったことと同じことを口にした彼にヘラリと笑って見せれば途端に顔をしかめる爆豪君。
そのままプイッと顔をそらされスタスタと歩いていく後ろ姿を小走りで追いかければ、振り向いた爆豪くんの口角が少しだけ上を向いていたのが見えた。
「(あれ、ご機嫌だ…。)」
「おいッ!さっさと歩けや殺すぞッ!」
「あ、待ってって!」
いつもより大股で歩く爆豪君を追いかけてパタパタと駆け寄る。
するとそんな私の足音を聞いて歩くスピードを少しだけ緩める爆豪君は今流行りのツンデレってやつなのだと思う。
「あ、そういえば爆豪君は模試判定どうだった?」
「ンなもんAに決まってんだろ。」
「お、おぉ…さすがだね。」
「…そういうテメェはどうなんだ?あ゙?」
「もちろんAだよ。」
「チッ…可愛げもクソもねーな。」
「それ本当なら心の中で言わなきゃいけない言葉だからね爆豪君。私だからいいけど、他の人の前ではダメだよ爆豪君。」
「るせェ、黙れ。」
私たちの言い合いを聞いている周りからチラチラと視線が飛んでくるが、そんな視線にはもう慣れた。
そりゃあ傍から見たら口の悪い彼氏と可哀想な彼女だし心配だろうけど…私たちは友人だ。
それに爆豪君の包み隠さない暴言にはもう慣れたし、意外とイイヤツだから2人でいるのも嫌いじゃない。
「でも将来ヒーローになろうって思ってるならその言葉遣いは直さないとね。」
「黙れ吸血鬼女が。」
「それはやめてって言ってるじゃんか!」
“タフネス少年め!!” と言い返せば当たり前のように頭を鷲掴みにされました。