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私が出来ること
おなまえは?
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彼女はいつでも彼にとっての最優先事項だった。
朽木ルキア。
彼と同じ流魂街出身で真央霊術院に入学。
その後、四大貴族の朽木家の養女となり…今は重罪人として捕らえられている。
「…極刑?」
「う、うんっ…そうみたいっ…。」
「……恋次は?」
「たぶん、知ってると思う…。朽木隊長が本人に直接伝えたって言ってたし…。」
そう言って気まずそうに眉を寄せる同期の雛森桃に、小さく息を吐く。
なるほど、一応私に気を使ってくれているらしい。
「…残念だけど、ここしばらく忙しくてね…私も恋次に会えてないんだ。」
「!そ、そうなんだ…ごめん。」
「ううん、むしろ教えてくれてありがとう。」
「うん。」
「今度ゆっくりご飯でも行こう、雛森。」
私よりも小さい雛森の頭をクシャクシャッ…と撫でれば相手も嬉しそうに笑う。
そんな雛森にもう一度お礼を言って別れてから、私は1人で隊舎へと続く廊下を歩いた。
「(朽木さんの捕縛に朽木隊長と恋次が向かったって聞いて心配はしてたけど…極刑かぁ…。)」
雛森も恋次と朽木さんの関係を知っていたからこそ私に聞いてきてくれたのだろう。
私が、恋次と恋仲だから。
なんていっても同期でいた期間が長過ぎて、そういう雰囲気には一切ならない。
恋仲なんて名ばかりで…最近はお互い忙しいからと顔すらも合わせていない。
「…はぁっ…。」
「あら、大きいため息。」
「!…いつからいたんですか、松本副隊長。」
「桃と話していた時から?」
「最初からじゃないですか。」
そう呟けば相手は笑いながら私の隣へと着地する。
いくら副隊長相手だからと言っても、自隊の副隊長の霊圧を察知できないくらい考えてこんでいたのか…私は。
…ここのところずっとこうだ。
自分に呆れる…ともう一度息を吐けば、私の考えている事が伝わったかのように松本副隊長は私の頭を優しく撫でた。
「アンタは1人で何とかし過ぎなのよ。…少しは恋次に頼ってみたら?恋人でしょ?」
「!…今は、無理ですね。」
「そう言って先延ばしにして…いつか自分の手の中からすり抜けていっても知らないわよ?」
“後悔してからじゃ遅いんだから…。”
そう呟いた松本副隊長の顔は、いつもよりも大人っぽくて…とても寂しそうだった。
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