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君に別れの口付けを。
おなまえは?
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あぁ…。
今日ほど神様を恨んだ日はあっただろうか…。
どうして、何故、
何 故 ア ナ タ が そ こ に い る の ?
それは桜が舞う春の日だった。
特に目的もなく、1人で街を歩く。
何かの音がしてふと視線を上げれば、少し遠くで黒い煙が立ち上っていた。
「・・・誰か暴れてるの、かな?」
いつもなら行かない。
だけどその日は気分が良くて、なんとなくその方向へと足を向けたのだ。
「見て!シンリンカムイよ!!」
「がんばれヒーロー!!」
「ヴィランをやっつけてくれー!!!」
「・・・・・・。」
そこではやっぱりヴィランが暴れていた。
どうやら銀行強盗をしたヴィランをヒーローが捕まえようとしているらしい。
・・・今どき銀行強盗なんてやる奴いるんだ。
そんなことを考えつつ当たりを見回せば1人の男の子が目に入った。
「・・・ねぇ、何してるの?」
「!えっ・・・あ、いやっ・・・。」
「・・・・・・勉強、?」
彼の手にあったのはノートだった。
こんな街中で、しかも戦闘が続いている中で、どうして勉強なんてしているのだろう。
私がそう思って首を傾げれば、相手は恥ずかしそうにそのノートを隠した。
「た、大したものじゃないからっ・・・!!」
「?人には、見せられないものなの?」
「そっそういう訳じゃないけどっ・・・でもっ・・・き、気持ち悪がられるかなってっ・・・!」
「・・・よく分からないけど、自分が好きでやってる事なんだから、自分で卑下するのはダメだよ。」
“大切なものなんでしょ?”ともう一度首を傾げる。
すると相手は驚いたように目を見開いてから、恥ずかしそうに笑った。
その顔が可愛くて、カッコよくて、私の好奇心はもっと彼の事を知りたいと願ったんだ。
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