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好きのうち
おなまえは?
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「何も、無かったと思うか?」
そう言って少しだけ口角を上げれば、相手は不服そうな顔をしてコチラを睨む。
そんな顔をしても無駄だ。
これは、少しは男に対して警戒心を持つべきだと分からせるための合理的虚偽。
「イレイザーヘッドさん・・・楽しんでますねっ・・・?」
「どうだろうな。」
「記憶ないんですよ、途中からっ・・・。かなりご迷惑お掛けしたんですよねっ・・・?」
「・・・まぁ子供みたいな駄々こねられたな。帰りたくないとか寝たくないとか。」
「っ・・・すみませんでしたっ・・・!」
ガバッと頭を下げるソイツに小さく息を吐く。
本当に覚えていないのか、コイツ。
理性を必死で保った俺にキスをして、さらにはベッドに引きずり込んだのに・・・。
「・・・俺じゃなかったら食われてたぞ。」
「!そ、れは・・・つまりっ・・・。」
「酔ってる女に手ェ出すほど腐ってない。」
「っ・・・よかったぁっ・・・。」
「良くねぇ。反省しろ。」
そう言ってゴンッ・・・とゲンコツを落とせば痛がりながらもヘラリと笑う無防備な後輩。
よっぽど心配だったのだろう。
いつもなら暴言の一つでも出てくるのに、今日はずいぶんと大人しい。
「イレイザーヘッドさん相手だし、大丈夫だとは思ってたんですけどね。」
「・・・俺はずいぶん信用されてるみたいだな。」
「まぁ、イレイザーヘッドさんですし?」
「・・・ほう?」
ヘラヘラと話すソイツの顔をガシッと掴み、そのままギリギリまで顔を近づける。
何年も待ったんだ、そろそろ意識させるくらいはしてもいいだろう。
そう思って驚いているソイツの唇に自身のそれを軽く押し付けた。
「っ/////!?」
「昨日の仕返しだ。」
「き、のうっ・・・////!?」
「もう待ちくたびれたからな。・・・そろそろ俺も我慢の限界だ。」
“覚悟しておけ。” と口角をつりあげれば顔を真っ赤にして固まるソイツ。
これで少しは無防備だったことを反省するだろう。
そんな事を思いながら、ついでだからと校長に頼まれた伝言を耳元でささやいた。
「お前、来週から雄英の寮で暮らせ。」
「!?なっ・・・はっ////!?」
“付き合ってもないのに同棲っ・・・!?” と叫ぶソイツに返事をしないで自分のお茶を飲む。
エリを雄英で保護することになったため保護者代わりのコイツを雄英の寮で生活させることが決まった、というのが真実だが・・・。
面白い方向に勘違いしているみたいだし、しばらくこのまま楽しませてもらおう。
そんな事を考えながら、この先の生活を考えて俺の口角はさらにつり上がった。
「(俺のための、合理的虚偽。)」
「(色々起きすぎて頭働かないっ・・・////!!)」
END.
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