↓↓
クラスチェンジ
おなまえは?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
昔からこうだった。
母親同士の仲が良く、物心つく頃には私の隣にかっちゃんがいた。
それこそ赤ちゃんの頃に手を繋いで眠っている写真だって何枚もある。
「かっちゃーんっ!」
「名前うるせぇぞ!」
「はうっ・・・かっちゃん、名前のこと嫌いっ・・・?」
「きっ嫌いじゃねぇっ・・・!でも一緒に来ちゃダメだ!女は男に守られてるもんだぞ!」
そう言って私の頭をかっちゃんが撫でてくれたのは小学生の時までだ。
その後はツンデレ傾向に傾いていってしまったかっちゃんは、なかなか笑顔を見せてくれなくなった。
・・・いやまぁ怒った顔もカッコイイんだけどね!?
「もう罪だよねっ・・・!」
「つ、罪ではないと思いますわよ?」
「罪だよ!ついでにいえば百ちゃんのその最高過ぎる身体も罪!!」
「えっ!?ワタクシがですか!?」
「ケロケロ、百ちゃん今のは物の例えだから気にしなくていいわよ。」
「でもさぁ、本当に爆豪のこと好きだよね名前って!」
そう言って笑う三奈ちゃんに当たり前じゃないかとガッツポーズを決める。
だってかっこいいじゃん!
顔良し、頭良し、個性良しだよ!?
「スリーストライクでバッターアウトだよ!」
「でもでもそれって轟君もじゃない?」
「透ちゃんっ!轟君はカッコイイけど、あれは王子様タイプでしょ!?かっちゃんは騎士だから!」
「な、何が違うの・・・?」
「全然ちがうよ!かっちゃんのがカッコイイ!」
スマートフォンのホーム画面を見せながら皆に熱弁しても、何故か誰も同意してくれない。
昔からこうなんだよなぁ・・・。
何故か私の周りではかっちゃんがモテない。
「バレンタインだって貰ってるところあんまり見ないんだよねぇ・・・。」
《(いやまぁ・・・本人があれだけ皆に怒鳴り散らしてたらモテないだろうけど・・・。)》
「でもさぁ、体育祭以来よく噂で聞くよね。」
「え、なにが!?」
「何がって、爆豪の噂。ていうか轟もだけど・・・片思いしてる子多いみたいだよ?」
「えぇー!轟はまだしも爆豪は意外過ぎる!」
「三奈ちゃんちょっとそれは聞き捨てならないな。」
“かっちゃんがモテることの何処が意外だ。” と問い詰めれば頬を引き攣らせる三奈ちゃん。
そんな三奈ちゃんに1番お気に入りの写真を見せてやろうとスマホをいじっていれば、そんな私の肩をお茶子ちゃんがガシッと掴んだ。
「負けらんないね!名前ちゃん!!」
「・・・・・・へ?」
「だってモテちゃったら爆豪君を他の子にとられちゃうかもじゃん!」
「と、とられるっ・・・?」
「確かに、爆豪チャンが(名前チャン以外の)他の人とお付き合いするなんて想像出来ないけど・・・年頃の男の子だものね。」
「おぉー!ライバル出現だね名前ちゃん!!」
ワァワァと盛り上がる周りのクラスメイト達にどういうことかと首を傾げる。
ライバルって、そんな現れるもの?
赤ちゃんの時から私が一緒にいたのに?
「・・・でもさ、そもそも苗字って爆豪のこと恋愛対象として好きなの?」
「え・・・、恋愛、・・・?」
《!!》
「ま、まさか名前さん・・・爆豪さんのこと恋愛対象として見ていませんのっ・・・?」
「ま、まっさかぁ!こんな好き好きアピールしてるのに恋愛対象に見てないなんてそんなわけないじゃん!ねっ!名前!」
「え、と・・・そんなこと考えた事なかったや・・・。」
“ごめん・・・。”
そう呟いて視線を落とせば、そこにいた全員が驚いたように目を見開いた。