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その時が来る
おなまえは?
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AM 8:30
死穢八斎會の本邸宅前に何十人もの警察と作戦に参加するヒーローが集合した。
その中には緑谷くん達や雄英ビック3もいて、そんな彼らを消太は心配そう見つめていた。
「おい、緑谷。」
「あいっ…レイザヘッド!」
「俺はナイトアイ事務所と動く。意味わかるな?」
「はい…!」
緑谷君は時々暴走する癖があるらしい。
それによって救われた命もあれば、危険な目にあったこともある。
だから自分が監視する必要があるのだと消太は息を吐きながら言っていた。
つまりそれは、消太本人が監視してでも現場に出す価値のある子だと評価しているというわけで。
基本的に合理主義な消太にそこまでさせる緑谷君に少しだけ嫉妬してしまった。
「令状読み上げたらダーッと行くんで、速やかによろしくお願いします。」
警察の捜査官であろうその人の言葉にコクリと頷いて久しぶりのヒーロースーツを撫でる。
筋肉が落ちたのだろうか。
いつもより少し緩い気がする。
そう私が考えた瞬間、死穢八斎會本邸の扉から飛び出してきた拳が何人かの捜査官を吹き飛ばした。
《!?》
「何ですかァ、朝から大勢でぇ…!」
「助けます。」
隣にいた消太と緑谷君が吹き飛ばされた捜査官達の救助に飛び出す。
こちらからの奇襲に近い踏み込み捜査のはずが、あちらに先手を取られた。
その事実に一瞬ザワついた現場に小さく舌打ちを零して、目の前にいる捜査官を押しのけ前に出た。
「少し元気が入ったぞー……もう〜…何の用ですかァ!!」
「どいてッ…!!」
「待てガッティーナッ…!」
デカい身体のソイツから振り下ろされた拳に向かって思いっきり足を振り切る。
消太の心配する声が聞こえた気がしたが、そんな事は関係なかった。
「!?」
「いッたァ…!相殺するのがやっとだわ…!」
「ガッティーナさん大丈夫ですか!?」
「大丈夫ですよ、リューキュウさん。まぁ本当ならあの腕壊すくらいの力で蹴ったんですけどね、さすがに無理でした!」
「さすがです。…ですがとりあえずここに人員を割くのは違うでしょう。ここはリューキュウ事務所で対処します。ガッティーナさんと他の皆さんは引き続き仕事を…!」
その言葉とともに姿を変えるリューキュウさんに思わず感嘆の声を漏らす。
リューキュウという名前で想像はしていたが、まさかここまでとは…。
「今のうちに…!」
「行くぞガッティーナ…!」
「え、あ、うん…!」
リューキュウさんがソイツを押さえ込んだ瞬間に消太が叫んで私がついて行く。
そのまま壊された門をくぐり中に入った瞬間、視界の端に移った黒いソレに私の足はピタリと止まった。
「!おい、何してーーー。」
「…見つけた。」
「はッ…?」
「消太…消太は消太のやるべき事をやってきて。」
「!待て名前ーーー。」
「大丈夫、死なないよ。」
消太が伸ばした手を見つめてニコッと笑う。
それからすぐに消えた黒いソレを追った私は消太がどんな顔をして私を見送ったのか知ることは出来なかった。