↓↓
相澤消太の隠し事
おなまえは?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「って訳で担任から許可が出た。」
「消太の裏切り者ッ…!!」
思わずそう叫べば目の前にいた轟が俺じゃ不満なのかとでも言いたげに眉を寄せる。
いや、悪くないさ。
1人で行くよりは百倍いいさ。
でも出来れば事情を全部把握している消太と一緒がよかったんだよ馬鹿野郎ッ…!!
「大丈夫だ、もし親父に襲われたら俺が助ける。」
「いやいや、あのエンデヴァーさん相手だよ?いくら私と轟が複数個性持ちのハイブリッドだとしてもあの人には勝てないよ、無理だよ。」
「無理かどうかはやってみねぇと分かんねぇだろ。」
「やる気満々かよ。」
少し前まで反抗期だったと聞いているし、今でも仲良し親子とはいかないだろうとは思っていたけど…。
この子、やる気だよ。
実の親と戦う気満々だよ。
アンタの親がどんだけ馬鹿強い人なのか分かっているんですかね、本当に!!
「とにかく戦うのはダメ!大人しく相手の話を聞いて、穏便に事を済ませる!」
「穏便に済むのか?」
「それは轟と轟のパパ次第だよね!!」
「…分かった。今日は苗字さんの言う通りにするっつう約束だからな。」
「!ん、約束…?」
「担任に頼まれた。苗字さんは目を離すと危なっかしいから見張るようにと、出来るだけ好きなようにさせてくれって。」
言われた時のことを思い出すように斜め上を見上げる轟に思わず頬が緩む。
消太のやつめ、やっぱり心配してくれてたのか。
てっきり見捨てられたと思ったけど…最近はいつも忙しそうにしているし、今回は本当に来られなかっただけなのだろう。
「… 苗字さん?」
「え、なに?」
「顔、笑ってるぞ。」
「あはは、消太が心配してくれてるって思ったら緩んじゃったみたい。」
「!…俺も心配してる。」
「え、あ、うん。ありがとう、轟。」
“感謝してるよ。” と笑いかければ何故か再び不服そうに眉を寄せる轟。
感謝の言葉を伝えて不機嫌そうにされるのは生まれて初めてだと首を傾げてみても轟の機嫌は暫く治りそうにもなかった。
「轟ー?」
「(なんで担任にだけあんな風に笑うんだ…?)」
「(轟って時々分かんないよなぁ…。)」
お互いにそんな事を考えながら、私達はエンデヴァーさんの事務所があるビルへと足を踏み入れました。