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出会いは桜の木の下で。
おなまえは?
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「…て事を繰り返して、結局は半年間そのまま嘘つき続けてたんだよね。」
「な、なにそれ素敵っ…!」
「恋だ!それは間違いなく恋だーっ!!」
「ちょ、芦戸落ち着きなって!」
ワァッ…と盛り上がる女子ーズに、やっぱり色恋沙汰に関しての反応は年相応だと微笑む。
いつの間にかご飯も食べ終え、皆が食後のお茶を飲んでいるし…そろそろ私も帰る時間だ。
「聞いてもいいかしら?」
「ん、なに?」
「今でも苗字さんは相澤先生の事が好きなの?」
「お付き合いはなされたんですか?」
「ふふっ、もちろん好きだよ。お付き合いはしてないけどね。一人前のヒーローになったら告白するって決めてるの。」
「そ、それってやっぱりヒーローを目指しているからですかっ…?」
真剣な顔で私をみる麗日ちゃんにそうだねぇ、と少し考える。
きっと彼女は私と同じ気持ちを持っている。
組み手をする前に言っていたモヤモヤとは、きっとその事なのだろう。
「…ケジメ、かな。ヒーローになるのが私の1番の目標なのは変わらないし。
それに適当な気持ちでヒーロー目指すような人の事、消太は好きにならないって分かってるから。」
《!!》
「…そう、ですよね!私達は今!ヒーローになるために頑張る事が1番やもんね!」
「あら、お茶子ちゃんが燃えてるわ。」
「私だって負けないよ麗日ー!」
「私も!私も!」
「では私も、今まで以上に頑張りますわ!」
「みんな苗字さんに感化され過ぎ。それにまずは仮免試験パスするのが目標でしょ。」
“ね、苗字さん。” と耳郎ちゃんに言われそれもそうだと頷く。
そらから食器を洗おうとキッチンへ向かえば、麗日ちゃんがパタパタと駆け寄ってきた。
その顔は昼間よりもスッキリとした顔をしていて、彼女なりの気持ちの整理がついたのかもしれないなと心の中で安堵した。
「苗字さんなら気づいてると思うんですけどっ…私デク君のことでモヤモヤしててっ…。」
「(相手は緑谷君だったのか…そこは初耳だ。)」
「でも、苗字さんの話聞いて決めました!私も、まずはヒーローになる!なって、自分に自信が持てたら考えるって!」
「…私はね、ヒーロー目指すのが1番だけど消太は二の次なんて思ってないよ。
消太のこと考えたらパワー出るし…ここだけの話、恋する乙女は最強なんだよ。」
パチンっとウインクをしてみせればクスクスと笑う麗日ちゃん。
うんうん、青春はみんな甘酸っぱくて可愛いな。
そんな事を思いながら食器を洗っていれば来客を知らせるチャイムが鳴って…
芦戸ちゃん達にニヤニヤされながら入ってきた消太が心底不機嫌そうな顔で私を睨みつけた。
「おい、コイツらに何話した。」
「えー?普通に私の学校生活の話?」
「そーそー!苗字さんの学校生活の話!」
「パワー貰ったよねー!」
「とっても素敵なお話を聞かせて頂いたので今日はよく眠れそうですわ。」
「相澤先生にも可愛い一面があるのね?」
「私、仮免試験頑張りますっ…!」
「て訳で私達もう寝るんで相澤先生は苗字さん連れてって貰っていいっすよ。」
ニコニコと笑う女子ーズに、眉間のシワをこれでもかというくらい深くする消太。
それが面白くてケラケラと笑っていれば、消太に首根っこを掴まれて強制退場させられてしまった。
「余計なことベラベラ喋るな、縛るぞ。」
「えー、別にそんな恥ずかしいこと話したわけじゃないのに?」
「そう言ってお前は昔から余計なことしか言わないだろうが。」
ペチンっとおでこを叩かれて、素直にごめんなさいと謝れば許してくれる消太。
うん、私を甘やかしてる消太にも原因はあるな。
そんなことを思いながら私は頬を緩めました。
→ To be continued.
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