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模擬戦闘訓練 2
おなまえは?
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相澤消太は不器用な男だ。
いや、正確に言えば手先的には器用だが…人間関係になるとそれが不器用へと変わる。
しかも愛想も良いほうじゃねェからよ、お前は怒ってるって誤解されることもあんだ。
まぁ、俺は高校時代からの付き合いだからなァ。
お前が何を考えているか、なんて…俺はその表情を見ただけで分かるんだけどよ。
「(だからってよォ…生徒相手にその顔はまずいんじゃねェのか、イレイザー?)」
そう思いながらイレイザーの顔を見つめる。
アイツが見つめる先には、轟に抱えられて戻ってきた名前の姿。
どうやら体力使い切って運んできてもらったみてェだが…イレイザーはそれが気に入らねぇらしい。
…まぁ、そうだよな。
お前はずっと、名前一筋だ。
アイツが死んで10年経っても、アイツが死んだ日の夢を見て魘されてよォ。
俺からしたらお前ほどのナイスガイは見た事がねェって思うわけだよ。
「(だからその今にも殺しそうな目で自分の生徒見るのだけは止めとけ。)」
お前が気づいてねェだけで、名前だってずっとお前のこと好きだったんだぜ?
両方から恋愛相談受けてた俺の気持ち分かるか?
さっさとくっついちまえって、毎日思ってたんだ。
昔の名前が戻ってきて、お前は表情が明るくなった。
まぁ、この変化も分かるのは俺くらいなもんだ。
何が言いてェのかって?
頼むからそんな目で轟を睨むの止めてくれ。
「(つってもお前が言えねェのも俺は分かってるからよ、親友である俺が一肌脱いでやんだ。)
ヘイ、名前!新しい寝床の居心地はどうだッ!?」
「!…え、山田?ずっと居たの?暇なの?」
「相変わらずシヴィーッ!!」
「おいマイク、うるさいぞ。」
俺を注意するために近づいてくるイレイザー。
最初っからそうやってアイツの視界に入ればいいんだよ、お前は。
そうしたら名前は必ずお前の元に戻るんだから。
「あ、消太。」
「ん…すまんな轟。コイツは俺が預かる。」
「え…。」
「眠いー…。」
轟の腕を出てイレイザーの腕の中に収まる名前。
ほらな、これがいつもの形だ。
悪いな轟、疲れた名前を抱えるのは10年以上前からコイツの役目なんだよ。
「消太…。」
「少し寝とけ。…夜にオムそば作ってやるから。」
「ん…約束ね?」
名前が自分の手元に戻ってきたら途端に緩まるイレイザーの表情。
生徒たちは気づいてない。
腐れ縁の俺だけが分かる、お前の幸せそうな顔。
「全く、手がかかるフレンド達だぜ…。」
なんて言いながら、お前らが笑ってる姿を見て俺も笑っちまうんだからお互い様だよな。