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模擬戦闘訓練 2
おなまえは?
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猫の姿でコソコソっ…とビルの隙間を歩く。
あのカオス状況をどうにも出来なくて、とりあえず隙を狙って逃げてきたのだ。
「あれはダメだわ、特に爆豪っ…一体どういう教育してんの消太っ…!」
“自由を売りにしてるからな。”
「雄英の教育方針っ…!!」
“あと10分と少しだ、どうにか耐えろ。”
ガッツリ他人事な消太に終わったら覚えてろよ…と呟けば何人かの足音が聞こえたため、ピタリと立ち止まる。
猫の姿もバレているし、誰がいるか確認するのが先だ。
そう思って建物の隙間から足音がした方を見れば、小さい男の子とモシャモシャ頭君。
それから全身がごっついコスチュームの高身長君がいた。
「結局みんなとはぐれちゃったね…。」
「爆豪あの人殺したくてしょうがねぇんだな、モニター見てた時からぶっ殺すって言ってたぜ?」
「爆豪君とのチームアップはどうしたら上手くいくのか分からないな。」
「あはは、かっちゃん昔から強い人は自分で倒したいタイプだから。」
「……。(苦労してんだな、あの子たちも…。)」
にしても…ヴィランを探している時にあんな堂々とお喋りとは…。
普通のヴィラン相手だったら殺られちゃってるぞ?
…なんて思いながら引き返す。
そう、普通のヴィランなら殺られている…彼らに。
「……なかなか引っかからないね?」
「うん、みたいだねぇ。」
「まぁ分かりやすい罠だからねぇ。」
「そっかぁ……え?」
ガバッ…と勢いよく振り向いたピンクちゃんを蹴り飛ばしつつ、もう一人の子を腕を掴む。
…うん、囮を作って別働隊が上で待機。
なかなかいい作戦だけど、私みたいなタイプには向かなかったね。
「がはっ…!!」
「三奈ちゃんッ…!」
「暴れない暴れない。」
本当ならこの透明人間の子も気絶させたいところだけど、万が一見失った時が怖い。
チラリと横目で確認すればピンクちゃんは気を失っているみたいだし、下の男の子達もまだ気がついていない。
「さて、身体に大きな傷が残るのと降参するの…どっちがいいかな?」
鋭く尖らせた爪を見せてニッコリ笑えば、小さく参ったの声がする。
よかった、血が垂れる透明人間なんて見たくない。
「じゃああのピンクちゃん連れて戻っててね。」
「は、はいっ…。」
「さて、あと8人。」
ペロリと自分の唇を舐めて、私は再び猫の姿に戻った。