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模擬戦闘訓練
おなまえは?
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ドサッ…と倒れ込んだ麗日ちゃんに小さく息を吐く。
八百万ちゃんの時も思ったが、女の子を気絶させるのはあまり好きじゃない。
「フェミニストなんだよね、私。」
「そうは見えなかったなっ…、思いっきり蹴飛ばしていただろうっ…?」
「一応ヴィラン役だし?それに…本気でやらなきゃ相澤センセーに怒られちゃうから。」
「っ……。」
チラリと空を見れば眩しい太陽が目に入る。
それからカラス少年の影を見て、そういう事か…と頷いた。
「その子、光が嫌いなんだね?」
「!」
「戦ってるとき以外は君の影に隠れてる。…可哀想に、屋上での戦闘は君に向いてない。」
「……そうだな…だが言っただろう。…俺はあくまでもフォロー役だ。」
その子がギロリと私を睨んだ瞬間、両腕に何かが巻き付く。
残りの3人が近づいてきているのは分かっていたが、捕縛系が2人も残っていたとは。
まったく…本当に層が厚いんですね、このクラスは。
そう思って息を吐けば、カラス少年の隣にカエルっぽい女の子と細い男の子が降り立った。
「ケロケロッ、常闇ちゃん大丈夫っ?」
「すまないっ…あまり時間を稼げなかったッ…。」
「いいのよ、私たちも遅くなってごめんなさい。」
「驚いたぜ、あの八百万達が一瞬だもんなっ…。」
「……。(2人…あと1人は、)」
「参った、って言ってもらうぜ。」
グイッ…と首筋に当たる、硬いナニか。
チラリとそれを見下ろせば、それはどうやら後ろにいる男の子の腕のようだった。
「硬化、かな?」
「あぁ。地味だろっ?」
「ふふっ、そんなことない。とても強い個性だよ。」
「そ、そう言われると照れんなッ…////!」
頬を赤く染めながら笑うその子に頬が緩む。
本当に、ヒーローを目指す子ってピュアばっかり。
そういえば高校生の消太もいきなりくっつくと赤くなるから可愛いんだよなぁ…。
会いたいなぁ…。
「…なんて言ったら、大人の消太が泣いちゃうか。」
「え…今なんかーーー。」
「油断大敵。」
身体を猫化すれば、スルリと抜け出せる身体。
それに驚いて目を見開くその子から離れて、残りの3人の前に飛び出した。
「!おい瀬呂ッーーーー。」
「遅い。」
硬化の子が私を捕らえたことで油断していた3人を全員まとめて蹴り飛ばす。
今までよりも強く蹴ってしまった気がする。
そう思って飛んだ3人を見れば、全員が向かい側のビルに叩きつけられていた。
「やばっ…消太ミスった。」
“保護する。”
「ごめん、加減上手くいかなった。」
“許容範囲内だ。”
消太のそんな声が聞こえて息を吐く。
集中力切れたな、あの一瞬。
「っ…これでサシかっ…。」
「…サシの勝負、好き?」
「あぁ、力と力のぶつかり合いは嫌いじゃねェ!」
「そっか。…でもごめんね、そろそろ休みたい。」
ダンっと地面を蹴って一気に間合いを詰める。
途端に両手を使ってガードをしようとするその子に頬を緩めて、その足を蹴る。
そしてグラ…と揺れたその身体を自分の体を使って地面へと押し倒した。
「……はっ…?」
「!…女の子に押し倒されるの、初めて?」
「っ……/////!?!?」
「なーんて、ね。」
顔を極限まで近づければ、再び赤く染まる顔。
こんな可愛い子いじめたら消太に怒られる…なんて頬を緩めてから自分の爪だけを猫化で鋭く尖らせた。
「てわけで、目を潰されるのと負けを認めるの…どっちがいい?」
「!っ……参ったっ…。」
「うん、素直な子は伸びるよ。」
私がそう呟いたのと、“そこまで。” という消太の声が無線から聞こえたのはほぼ同時でした。
→ To be continued.
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