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模擬戦闘訓練
おなまえは?
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まさかここまで危なくなるとは思わなかった。
そう思いながら意識を失って倒れている3人を見下ろし、息を吐く。
…なるほど、さすが消太の生徒達だ。
「(まさか両方使わされるなんてね…。)」
ポニーテールちゃんが作ったらしい捕縛布と、チャージズマの放電。
瞬時に猫化して逃げ出せてよかった…。
あれ当たってたらさすがにやられてたわ。
“上鳴、砂藤、八百万…リタイア。”
「これで1年なんて将来有望ですなぁ、相澤先生?」
“油断してたら足元掬われるって言ったろうが。”
「ちぇっ…嬉しそうにしやがって…。」
声色から伝わってくる。
あの合理主義野郎、やられそうになってた私を見てすっかり上機嫌だ。
本当に…すっかり良い先生になっちゃって。
「ちょっと妬けちゃう…ぞ!」
思いっきり地面を蹴り、隣のビルへと移動する。
あのビルの近くに何人かの気配があったけど、今は体勢を立て直したい。
そう思ったのに…目の前に黒い影が立ち塞がるものだから、思わず苦笑いを漏らしてしまった。
「少しは休ませて欲しいなぁ?」
「明らかな実力差がある場合、数の利を生かすことも作戦のうちだ。」
「なるほど、考えられてるわけだ。」
チラリと後ろを見れば、さらに2人…。
合計3人…いや、4人。
「可愛い女の子が浮いてるなんてすっごいファンタジーな個性だね?」
「え…?」
真上に顔をあげればバッチリ目が合い、相手が驚いたように目を見開く。
気付かれていないと思っていたのだろうが…私の嗅覚と聴覚は猫のソレと同等。
…つまり姿が見えなくても、僅かな匂いと音で把握することが出来るのだ。
「て訳で、4人目!」
ガシッと浮いていた彼女の腕を掴む。
そのまま身体を引き寄せつつ、伸びてきた手を空いている片手で叩き落とした。
「何よりも先ず触ろうとするってことは個性はその手のひらから来てるのかなっ…?」
「!」
「ありゃ、わかりやすい。顔にそうですって書いてあるっ…ぞッ!!」
おりゃぁっ、とその子を後ろにいた男の子に投げれば見事に命中する。
そのまま倒れ込んだ2人から視線をずらした瞬間、今度は私の身体が何かに吹き飛ばされた。
「っ……!?」
「気をつけろ、ダークシャドウ。」
「アイヨ!」
「!…え、まじかーーー。」
「捕まえた。」
「!?」
吹き飛んだ先で視線をあげれば、自分から出ている黒い影と会話をするカラスっぽい子。
それに驚いて固まっていれば、後ろからガシッと…と両手を掴まれた。
「油断大敵、だ。」
「お、おお…でっかいね…君っ…。」
「あぁ、よく言われる。」
大きな身体に、2本より多い手。
本当に面白い個性ばっかり…とモニターで見ているであろう消太に念を送る。
だから雄英高校ヒーロー科って大好きだ。