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模擬戦闘訓練
おなまえは?
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壁に叩きつけられた砂藤に思わず目を見開く。
今…蹴っただけ、だよなっ…?
そう思って目の前の女性に視線を戻せば、相手は自分の唇をペロリと舐めた。
「っ…////!?」
「あーぁ…ダメだよチャージズマ、ヴィラン相手に油断するなんて…仲間殺すようなもんだぞ?」
ギラリと俺を見上げるその顔がさっきまでの可愛らしい顔とは別人だったことで思わず後ろへ飛び退く。
チラリと横目で確認するが、砂藤は気を失っているらしくピクリとも動かない。
蹴っただけで人がコンクリにめり込むって…まさかのパワー増強型なのか、この人。
「まずは…1人…。」
「(やべぇっ…!)」
「上鳴さん伏せて下さいッ!」
「!!」
明らかに見誤った。
そう思った瞬間聞こえた声にそのまましゃがみこむ。
思ったよりも時間稼ぎが出来なくて焦ったけど、どうにか間に合ったみたいだ。
「え、なにっ…!?」
俺の後ろの扉が開き、八百万が作った大砲からソレが飛び出し相手の身体に命中する。
途端にその人に巻きついたのはウチの担任の先生が武器にしているような細い捕縛布。
しかも八百万特製、電気伝導率100% だ。
「今です上鳴さんっ…!」
「おう!!」
渡された捕縛布を掴む。
少し対峙しただけでも分かる…この人は俺たちが普通に戦って勝てる相手じゃない。
なら、もらったチャンスを全力で生かす。
「久しぶりのっ…全力放電だァッ…!!」
「!!」
バチバチバチっ…!と凄い音と共に俺の電気が捕縛布に放電される。
パワー増強型だとしてもこれだけの電気浴びれば動くことが出来ないはずだ。
そう思った瞬間…真後ろから細い指先が現れて、俺の首をスルリと撫でた。
「派手で強い、良い個性持ってるじゃん。」
「なっ…、」
「上鳴さんっ…!!」
「動くな、なんて…ヴィランみたいでしょ?」
俺の首に手をかけたままの彼女が八百万に微笑む。
やべぇ…久しぶりの全力放電で頭が働かねぇ…。
「(つかいつの間に抜け出したんだよっ…!)」
先程まで彼女がいた場所を見れば、捕縛布だけが放電によって焦げている。
もちろん、そこに人影はない。
パワー増強型の個性じゃないのか?
そう思ったのと、俺の首元に彼女の手刀が入るのはほぼ同時だった。