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模擬戦闘訓練
おなまえは?
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スタスタと演習場内を歩く。
そろそろ10分経つだろうか?
そう思いながら近くのビルへと入り込めば、それと同時に耳につけた無線から消太の声が聞こえた。
“お前達の様子は全てモニターで確認しておく。危険過ぎると判断した場合は止めるからな。”
「(耳から消太の声がする…。なんか話し方とか、先生って感じするなぁ…。)」
“せっかく格上の相手と戦えるんだ。この状況を有効に活用するように。”
それは、私に対する信頼の言葉。
昔から誰よりも私の実力を認めてくれていた消太は今でも私の実力を買ってくれているらしい。
「ま、相手は1年。…負ける訳には行かないよね。」
恐らくだがモニターではもう1チームも私の出方を伺っているだろう。
そうなるとあまり手の内は見せたくない。
…けど、消太のクラスだもんなぁ。
「そう簡単には勝たせてくれないよね…。」
そう呟いたと同時に、演習の開始を知らせるブザーが広い空に鳴り響いた。
「さてはて…どうくるかな?」
頬が緩む。
乾いた唇をペロリと舐めて、屋上のフェンスに立ち彼らのスタート位置を見た。
生徒達の個性は分からないし、アッチが仕掛けて来るのを待つしかないだろう。
“ 苗字、お前もう少しヴィランらしくしろ。”
「ちょっと見ないでよ変態。」
“なにが変態だ、寝てないでさっさと動け。”
屋上で寝っ転がった瞬間聞こえる消太の声に仕方なく起き上がる。
元々制限時間内いっぱい逃げるつもりは無い。
全員に参ったと言わせて終わらせる。
それが私の今日の課題だ。
「ねぇ、相澤先生ー?」
“……なんだ。”
「ご褒美はオムそばがいいな?」
“……勝てたらな。”
この通信は他の子達に聞かれているのだろうか?
いや、多分聞こえてないな。
生徒たちの前でこんな声出さないだろうし。
「ていうか相澤先生だって!ふふっ、本当に先生やってるの面白いっ…!」
「ハハッ!そんな笑顔も可愛いっすね!」
後ろから聞こえたその声に、ようやくか…と立ち上がる。
人の気配は3人…と思って振り向いたものの、見えたのは金髪のなんだかチャラそうな男の子だけだった。
「そういう君はカッコイイよ?」
「ならこれ終わったら一緒に飯とかどうっすか?美味しいパンケーキのお店知ってますよ?」
「パンケーキかぁ…あんまり好きじゃないなぁ。」
「なら好きな食べ物なんですか?」
「んー…ひみつかな!」
刹那後ろから伸びてきていた手を手刀で叩き落とす。
が、その瞬間に金髪くんが間合いを詰めてきたためその手を引っ張りそのまま首に腕を巻き付けた。
「ぐっ…!」
「マジかよ動き早ェッ…!」
「だめだよ金髪くん、相手を引きつけるならもっと楽しい話術を身に付けないと。」
「っ…ぅおおおおッらぁッ……!!」
「!…ったぁっ…!?」
金髪の子にニッコリと笑っていれば、私の腕の中にいたその子が首に巻きついていた手を掴みそのまま私の身体ごと持ち上げる。
見た目的にそうだろうとは思っていたが、彼はやっぱりパワー増強系だったか。
そう思った瞬間、逆に掴まれていた腕ごと地面に叩きつけられた。
「おいシュガーマンやり過ぎじゃねっ!?」
「やべぇついっ…!」
「大丈夫っすか苗字さーーー。」
「っおいチャージズマ危ねぇ!!」
瞬間、私に手を伸ばした金髪君を庇ったシュガーマン君の身体を思いっきり蹴飛ばした。