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隙だらけ
おなまえは?
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意外にもコンとのデートは楽しかった。
レディーファーストだし、優しいし、私のためにと色々楽しませてくれたし。
「はぁっ…!楽しかったね!」
「そうっすね。姉さんのおかげで俺も久しぶりに色んな所行けて楽しかったですよ!」
「あ、最後あそこ行こう!あそこ!」
そう言って指さしたのは展望デッキのあるビル。
本当は一護と見ようと思っていたけど、相変わらず色々な所で虚の霊圧が出ては消えてしているし…今日はもう諦めよう。
そう思ってコンと一緒にそのビルへと入っていった。
「お、おお…!すごい綺麗っ…!」
「姉さん走ったら危ないっすよ!」
走って行こうとする私の手を掴んで止めるコンに、なんでだと唇を尖らせる。
大体もう20過ぎの私に対して危ないとは…いくらなんでも子供扱い過ぎるだろう。
そう思って文句をいえば、コンは苦笑いを漏らしながら私の手を引いて歩き出した。
「姉さんに怪我させたら俺が一護に怒られちまう。…それに、この方がデートっぽいでしょ?」
「!…コンのくせに生意気。」
「はいはい、分かりましたから歩いて下さい。」
未だに子供扱いのコンに文句を言いながら展望デッキを進んでいく。
それからふと周りを見回せば、そのデッキにいるほとんどがカップルだと気がついて小さく息を吐いた。
「!…姉さん、そんなあからさまに落ち込まないで下さいよ。」
「だってぇ…。」
「なら、あんな野郎忘れて俺と付き合いますか?」
「!へ…?」
気がつけばコンが私の肩を掴んでいてコチラをジッと見つめてくる。
いつもふざけているから思わないけど、こうして黙っていたらやっぱり見た目は一護だ。
そんな当たり前のことを思っていた私に、コンは眉を寄せてからその手で私の頬を撫でた。
「…目、閉じて。」
「!ちょ、コンっ…待っーーー。」
「待てない。」
グイッ…と近づいてくる顔に身体が固まる。
今すぐ離れなきゃいけないのに、顔が一護だからか私はその顔から目を離すことが出来なかった。
「(っ…ダメっ…キスされるっ…!!)」
もうダメだと目と口を閉じる。
その刹那、私の身体はグイッと引っ張られて…いつの間にか一護に抱きしめられていた。
「っ… 名前っ!テメェなにしてんだ!!」
「!…い、一護っ…?」
「無防備にも程があんだろッ!」
ゴンッ…と落ちてきたゲンコツに思わず目を見開く。
いつの間にか一護の中にいたコンは追い出されていて、私の目の前にはいつも通り眉を寄せる一護がいた。
「ったくっ…油断も隙もねぇなコイツっ…!」
「……一護だ。」
「あ?…たり前だろ、どんだけ探し回ったと思ってんだ。」
そう言いながら地面に落ちていたコン(球ver)を拾い上げる一護。
その姿に安心した私は、そんな一護に思いっきり抱きつきました。