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将来の夢
おなまえは?
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シャッ…とカーテンを開ければ、白いタキシードに身を包んだ鋭児郎が見えた。
なんだか最近ますますカッコよくなってる…なんて思って見つめていれば、相手はスタスタと近づいてくる。
そしてそのまま私が開けたカーテンを無言で閉めた。
「ってなんでよ!!」
「いや待ってマジ無理だわコレっ…。え、なに、おっ俺、今、天使見たっ…/////!?」
「どう考えても私でしょっ///!?」
グギギギッ…とカーテンを開けようとするが、恐らく反対側では鋭児郎が必死に阻止しているのだろう。
プロヒーローの彼に力では敵う訳ないし、かと言ってこのまま店員さんの生暖かい視線を浴び続けるわけにもいかない。
これは最終手段を取るしかないと、私は鋭児郎が立っているであろうそこに顔を近づけた。
「鋭児郎のタキシード…もっと見たかったな…。」
「!?」
「隣に並んで写真とか撮りたいし…。」
「!!?」
「楽しみにしてたのになぁ、今日。」
そう言って小さく溜め息をつけば、シャッ…とカーテンが開きそのままギュッと抱きしめられる。
もちろんいきなりで驚いた私はされるがままに抱きしめられる訳だが、外にいた店員さんの生暖かい視線が再び私たちを貫いた。
「え、鋭児郎ここお店だし恥ずかしいっ…////!」
「!あっわりっ…可愛くてついっ…////。」
「!なっ…いやっ、そのっ…鋭児郎もいつもよりも10倍カッコイイよっ/////!」
恥ずかしがりながらそう呟いて、2人で顔を赤らめる。
ただのドレス試着で何してるんだと自分で冷静になるが、店員さんはコレが日常茶飯事なのか慣れた様子で見て見ぬふりをしてくれていた。
「(だとしても恥ずか死ぬっ…。)」
「つか…本当に俺達で良かったのか?結婚式のCM。普通は女優とか俳優とかだろ?」
「!私もそう思ったけど…うちの社長が私と鋭児郎が恋人だって知ったら是非って。」
そう、私たちは何も結婚する訳じゃない。
まだ20歳だし、鋭児郎はプロヒーローになって忙しい日々を過ごしているから結婚はまだ先の話。
だったんだけど…私がウエディングプランナーをしている式場の社長が、いきなりCMを私たちで撮ると言い出したのだ。
「(社長熱い男好きだし鋭児郎のファンだってことは知ってたけど…まさかこんなことになるとは…。)」
「……。」
「!…何見てるの?」
「あ、いや…マジで天使だなと思って。」
「なっ…!?」
「俺、断然和装派だったけど名前がこんな綺麗ならドレスもアリだわ、最高。」
「!えっ、鋭児郎さんっ・・・本当やめてっ!本当に私が恥ずか死ぬからっ…////。」
「わりぃっ、つい言っちまったっ///!」
《(烈怒頼雄斗が彼女にデレデレだ…。)》
“将来の夢、お嫁さん。” はそう遠くはないようです。
END
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