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将来の夢
おなまえは?
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小さい頃、近くの公園で毎日のように遊んでいた仲良しの男の子がいた。
「名前っ!俺はヒーローになる!」
「ヒーロー…?」
「あぁっ!すっげぇ強くてカッコイイんだぞ!」
「なら名前もなる!一緒にヒーローする!」
「お前はダメだ!」
「!?な、なんでぇっ…!」
「俺がお前のヒーローになるんだから、お前は俺のお嫁さんになるって決まってるんだ!」
“そしたらずっと一緒にいられるぞ!”
そう言ったその子に頷いたのはもう何年も前のこと。
あれからすぐ私が引っ越してしまい、そのままお互いは思い出の存在になった。
…なったはずだったけど。
「名前っ!?苗字 名前だよな!?」
「!…え、と…?」
「俺だよっ!切島 鋭児郎!小さい頃よく一緒に公園で遊んでただろっ!?」
「……え、えいじろうっ…?」
「おうっ!」
久しぶりにあったその子は何故か赤髪のやんちゃボーイになっていました。
「えええっ!?なにそれ運命じゃん!」
「いやいや、たまたまだよー。」
「でも偶然でも凄いよ!だって今まで連絡取ってなかったんでしょ?」
「まぁ…親同士の年賀状くらいかなぁ?」
《すごいよー!!》
そう言ってこれでもかと言うくらい目をキラキラさせるクラス女子達に苦笑いをもらす。
入学してしばらく経つが、彼女達のこんなキラキラな顔は初めて見た。
「でも彼ヒーロー科でしょ!?しかもA組!」
「えぇ!?あのUSJのクラス!?」
「すごいね!?」
「あー…うん、そーだね?」
「?どうしたの、なんか煮え切らないね…?」
そう言って首を傾げるその子に、小さく息を吐く。
確かに彼に再会できたのは嬉しい。
だけど、彼はヒーロー科で私は普通科。
「(ヒーロー科、落ちたもんなぁ…。)」
こんな事なら他の学校でもいいからヒーロー科に行くべきだったのかもしれない。
そしたら小さい頃言っていたみたいに一緒にヒーローになれたかもしれないし。
「なーんか…置いていかれた気分なんだよね。」
そう言って笑えば、皆は空気を読んだように私の頭を撫でてくれた。(でも複数人に撫でられるのは少しだけ痛かった。)
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