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運命の相手はアホ可愛い
おなまえは?
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数年後。
バタバタ・・・と廊下を走る音がして、視線を上げる。
この慌ただしい足音はきっと彼だ。
そう思って持っていたペンを置けば、それと同時に部屋の扉が勢いよく開いた。
「名前っ・・・!!」
「うるさいよ、電気。」
「あっ悪いっ・・・じゃなくて!!これ見ろこれ!!」
バンッ・・・と私の机の上に1枚の紙を置く。
ゼェゼェと肩で息をしているあたり、かなり急いできたのだろう。
相変わらず仕事以外ではアホだな・・・なんて思いながらその紙を見れば、それは今年のヒーローランキングだった。
「・・・電気、ランキング上がってるね。」
「おう!!・・・じゃなくてここ!」
「分かったから落ち着いて。」
バンバンッと机を叩く電気をなだめながらもう一度紙に視線を戻す。
そこには “ チャージズマ ”の2つ下に私の名前が書いてあって、そういう事かと頷いた。
「おめでとう、電気。」
「っしゃあ!!てわけで名前っ!結婚を前提に付き合ってくださいっ!」
「!・・・嫌だ。」
「なんでっ!?!?」
ガンッ・・・と落ち込む電気にクスクスと笑う。
せっかくカッコイイヒーローになったのに何故かカッコよく決まらない彼が、私はいつからか愛しく思ってしまうようになった。
その時点で、私は彼に負けていたのだろう。
「私も見せたいものがあるんだよね。」
「はっ・・・?」
「電気のために朝早く取ってきた。」
そんな事を言いながらこっそり持っていた“ 婚姻届 ”と書かれた紙を電気の前に差し出す。
ヒーローランキングの速報を見て電気を驚かそうと思って隠していたのだ。
「(大人しく付き合うほど私は優しくないしね?)」
「!・・・これってっ・・・。」
さて、どんな顔してるかな?
そう思って電気の顔を覗き込めば、相手は思いっきり眉を寄せて私を睨みつけた。
「っ・・・こういうのは男の役目だっつの!!」
「ちょ、電気ーーー・・・!?」
グイッ・・・と引っ張られ、出会った時よりもガッチリした電気の胸に抱きしめられる。
それが可愛くてクスクスと笑えば、電気は私の耳元で悔しそうに呟いた。
「何年経っても勝てる気がしねェっ・・・////。」
「(振り回される電気可愛いなぁ・・・。)」
END.
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