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青い春。
おなまえは?
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皆が居なくなった共有部のソファーに2人で座る。
電気はさっきまでお風呂だったらしく、その髪は少しだけ濡れていた。
「また髪乾かしてないの?」
「あ、わすれてた。皆が面白そうな話してたからつい気になっちまって!」
「乾かしてきたら?私待ってるよ?」
「いいって。それより、本当に俺のせいなのか?」
「…うん。」
コクンと頷けば、相手はうーん…と考え込むように天井を見上げる。
というかあの先輩、電気と接触したことはあるのだろうか…無かったらそれはそれで変だけども…。
「土影 灯里って先輩、知ってる?」
「んー…いや、覚えてねェ…。」
「…Dはあったよ。」
「マジか。」
“一度拝見してみたいものだぜ。” と眉を寄せる電気に正真正銘のバカだと呆れる。
こういう場合は普通、彼女に対して何かしらフォローいれるもんだろ。
…いや、電気に限ってそれはないだろうけど。
「で、どーすんだ?」
「どうするも何も…このままじゃ困るから1回話しにいってみるよ。」
「ふーん…。」
電気がまるで自分のモノのように持っているジュースを奪い返して喉を潤す。
そういえば今日のハンバーグ定食、美味しかったな。
そんな事を思っていれば、横から伸びてきた手がスルリ…と私の手を絡めとった。
「!でんき、…?」
「俺が行こうか?その先輩んとこ。」
「え?」
「だってよォ、その先輩は俺の事が好きでお前に喧嘩売ってきたんだろ?なら俺が行った方が話早くね?」
“俺はDを見れるから一石二鳥だしな!” と笑う電気に、一丁前にカッコつけてるんだと理解して思わず笑う私。
それに対して “ここはトキめく所だろ!?” と文句を言う電気の手をギュッ…と握り返した。
「大丈夫、私が行ってくる。電気がDの魅力に取り憑かれちゃったら困るし。」
「俺の意思はそんなに弱くねェよ!!」
「えー?でも心配だしなぁ…?」
「お前なァっ…!」
“俺の気も知らないでよぉ!” と唇を尖らせる電気に謝りつつ立ち上がる。
うん、まぁ何とかなるだろ。
それにヒーロー科だからって個性を使って戦うわけじゃないし、きっと話し合うだけだし。
「名前?」
「電気。私、勝ち取ってくるわ。」
「!…おうっ!」
“待ってる!” と笑う電気の笑顔に安心する私は十分コイツに惚れているのだろう。