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監禁生活7日目
おなまえは?
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「・・・でね、そのミスした後輩が“先輩がやれって言ったんです!” とか言い出して、他の皆も信じちゃってさぁ。」
「・・・・・・。」
「ムカついて店長にキレちゃって、そのままクビになっちゃったんだよね。」
“ひどくない?” と話を振ればフイッ・・・と私から顔を背ける爆豪 勝己くん。
・・・うん、興味無いよね。知ってる。
だけど他の人も帰ってこないし・・・お腹すいたし。
「そういえば爆豪君ご飯は?」
「・・・・・・。」
「一昨日の夜からココにいるよね?食べてない・・・ってことはないと思うけど・・・。」
「・・・・・・。」
「お腹すいてる?喉渇かない?」
頑なに私の顔を見ないようにする爆豪君の顔を覗き込みながら顔色を見るが、そこまで体調が悪い感じには見えない。
私にもちゃんとご飯を出してくれているし、ヴィラン連合というのは誘拐してきた人には律儀なのかも。
「・・・なんか、不思議だよね。」
「・・・・・・。」
「私ね・・・両親が殺されて、18歳になるまでは孤児院で生活してたの。孤児院のスタッフさん達は優しかったし、一緒に住んでいた子達とも仲良くしてた。
・・・でも、孤児院の中に自分の居場所はないってずっと思ってたんだよね。」
「・・・。」
「大学生になった時に念願の一人暮らし始めて、大学で友達も出来て・・・なのに居場所は見つからなくて結構しんどくてさぁ・・・。
死んでやろうかくらいの気持ちの時にココに連れてこられてきて、初めて自分の居場所が出来た気がしたんだよね。」
“あ、でもヴィランになりたい訳じゃないんだよ?”
そう言ってクスクスと笑えば、何かを言いたげな目で私を見つめる爆豪くん。
数十分前のあの敵対心むき出しの視線ではなく、高校生らしい純粋な想いを含んでいそうな赤い綺麗な目。
彼が何を言いたいか知りたくなって、気がついたら彼の拘束具に手を伸ばしていた。
「名前。」
「!・・・とむら、さん・・・。」
「何してる・・・。」
弔さんが静かに見つめているのは、爆豪くんの拘束具に触れている私の手。
その顔には何故か人の手みたいなものがくっついていて、その指の隙間から垣間見える弔さんの眼光はいつもより鋭い。
怒っている。
私がそう理解した時には、弔さんの冷たい手が私の首元にスルリと触れていた。
「・・・行かせない。」
「!っ・・・ぁっ・・・。」
「名前・・・。」
後ろから抱きしめられて、さっきまで私の首に触れていた弔さんの手が私の服の中へと入り込む。
首にカサカサした弔さんの唇が触れて、チクリと痛み・・・それを見た爆豪君の目が驚いたように見開かれた。
「弔さんっ・・・?」
「感じるな。」
「そんなこと言われてっ・・・もっ・・・んぁっ・・・////。」
「っ・・・/////。」
爆豪くんが勢いよく顔を背ければ、彼の拘束具からガチャッという無機質な音が鳴る。
その間も私の身体を這う弔さんの舌と手は普段より少しだけ粗雑で、それでいて普段以上にねちっこい。
自分から漏れ出る声を抑えようにも、弔さんの細い指が口に侵入してきているため塞ぐことも出来ない。
どうにかこの状況を打破しようとムリヤリ身体の向きを変えれば、弔さんにそのままギュッと抱きしめられてしまった。
「・・・爆豪 勝己、今の全部忘れろ。」
「!っ・・・。」
「コイツは、俺のだ。」
そんな弔さんの言葉が部屋に響いて、私は弔さんの服をギュッと掴む。
また弔さんを怒らせてしまった。
私は何度失敗すれば気が済むのだろうか。
「・・・行くぞ。」
「!・・・は、い・・・。」
腕を掴まれ、いつもの部屋へと連れていかれる。
チラリと振り向けばあの綺麗な赤い瞳と目が合って、私の心の中に黒いモヤモヤが溢れた。