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監禁生活6日目
おなまえは?
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オールマイトさんは記憶を失くして彷徨っていた私を孤児院に運んでくれた命の恩人だ。
「施設を出てもう2年だろう?大学はどうだい?」
「た、楽しいですよっ…?」
「そうか…よかった。」
「すみません、なかなか連絡出来なくてっ…。」
「いいんだよ。私も最近はバタバタしていてね、連絡出来ていなかったから。」
「雄英の先生ですもんねっ?」
「あぁ。生徒たちはこの姿を知らないから学校ではなかなか気を抜けないよ。」
「!…あんまり、無理しないでくださいね?」
そう言って眉を寄せれば、相手は少し嬉しそうに微笑みながら頷いてくれる。
数年前、ヴィランとの戦いで大きな傷を負って初めてこの姿を見たとき…私はすごく動揺した。
ヒーローに戻れないのではないかと、怖かったのだ。
「(実際は活動時間に制限はかかっても相変わらずNo.1ヒーロー続けてるんだから、さすがオールマイトさんだよ…。)」
「ところで、首元のソレはどうしたんだい?」
「!」
オールマイトさんが何気なく指をさしたソレとは、弔さんの噛み跡を隠すためにしていたガーゼ。
血が出ている訳では無いが、恥ずかしいからとまだ付けていたのを忘れていた。
オールマイトさんに言われ思わず手を当てて隠してみても、もう見られた後なのだから遅い。
「こ、れは…そのっ…。」
「…誰かにやられたのかい?」
「え?」
「まさかまたーーー。」
「ちっ、違います!あぶら!油がはねて火傷しちゃっただけですから!」
少し無理矢理過ぎたかもしれない言い訳をすれば、少しだけ眉を寄せながらも頷くオールマイトさん。
小学生の頃、孤児院で生活しているとバレて学校で虐められた事もあったから、今もそうなのかもしれないと心配だったのだろう。
この人のそういう所が、私の支えだった。
「(本当は…今すぐにでも話すべきなんだ…。でもそうしたら弔さん達が捕まっちゃう…。)」
「…しばらく、ここには来ない方がいい。」
「え?」
「言っただろう、仕事で来ていたと。…近々ヴィランと戦うことになる。君が戦闘に巻き込まれることは避けたい。」
「!…わかり、ました…。」
「それから…今度、紹介しておきたい子がいるんだ。きっと君と仲良くなれる。」
「楽しみにしてます。」
キラリと光るオールマイトの目が全てを見通している気がして心臓が落ち着かない。
きっと大丈夫。
そう思いながら私は未だに残っていたケーキを口の中へと入れこんだ。