↓↓
監禁生活4日目
おなまえは?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
いつものように、帰ってきたそのままの足で名前の待つ部屋の扉を開ける。
夢のせいで朝方に一度目を覚ましていたし、もしかしたらまだ眠っているかもしれない。
そう思いながら静かな部屋を見回せば、そこに居るはずの名前の姿がどこにも見当たらないことに気がついた。
「・・・名前・・・?」
ギシリっ・・・と床が鳴る。
その音が虚しく響き渡る部屋に、俺の頭は何も考えられないくらいの不安が押し寄せた。
「っ・・・嫌だっ・・・名前っ・・・名前っ・・・!!」
フラリと身体が傾き本棚に当たる。
名前がいない。
その事実に動揺を隠しきれず、気がつけばその本棚がバラバラと崩れ落ちた。
「っ・・・もう離れるのは嫌だっ・・・名前っ・・・!」
バンッ・・・と蹴り、他の奴らのいる部屋へと戻る。
あぁ、ダメだ。痒い。
名前がダメだと言うから抑えていた痒みも、今は我慢ができなかった。
「黒霧っ・・・今すぐ名前を連れ戻せっ・・・。」
「!名前さんが、居ないのですか・・・?」
「いいから探せっ・・・!!」
ガリガリ・・・と首筋を掻きむしる。
こんなことなら昨日のうちに壊すべきだった。
躊躇わず、全部壊して、俺だけのものに。
「名前っ・・・!!」
「死柄木 弔、落ち着いて下さい。」
「うるせぇっ・・・!早く探してこい黒霧っ・・・!お前らもっ・・・今すぐ探しに行けっ・・・!!」
ガンッ・・・と近くにあった椅子を倒せば、床につく前に崩れ落ちていく椅子。
あぁ、まずい。
今は目につくもの全てを壊したい。
そう思い伸ばした手が目の前のトカゲ野郎に触れる直前、アジトの扉がガチャリと開いた。
「あれっ?弔くん達もう戻ってたんですかっ?」
「・・・トガヒミコ・・・。」
「フフっ!ほら名前チャン早く!」
そう言って笑うトガヒミコの言葉に、トカゲ野郎に伸びていた俺の指がピクリと反応する。
コイツ・・・今、名前と言ったか・・・?
目の前で固まっているソイツから手を引いて扉の方に身体を向ければ、トガヒミコに手を引かれた名前が扉からヒョコッ・・・と顔を出した。
「っ・・・は、恥ずかしいよトガちゃんっ・・・。」
「大丈夫!名前チャンとってもかあいいです!」
「・・・・・・名前っ・・・?」
「!・・・と、弔さっ・・・!?」
トガヒミコを押しのけて名前の腕を引っ張り自分の腕の中へとおさめる。
ふわりと名前の匂いがして、驚いたような名前の声がして、身体中から痒みはいつの間にか消えていた。
「・・・お前らもう帰れ。」
《!》
「黒霧・・・。」
「!・・・わかりました。」
何が起きたか分からないという顔をする名前をギュッと更に強く抱きしめる。
俺の言葉に頷いた黒霧が他の奴らを連れてワープした姿を見送ってから、俺は名前を抱き上げていつもの部屋へと向かった。