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監禁生活4日目
おなまえは?
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ギシギシっ・・・と足音がした気がして顔を上げる。
あれからどれだけ時間が経ったのだろうか?
数十分かもしれないし、数時間がしれない。
外の明るさを見ても今が何時かなんて分からなくて、とりあえず扉をジッと見つめた。
「(弔さん、かな・・・?)」
そう思いながら見ていれば、意外にも扉の向こうにいたのはトガヒミコちゃんだった。
思わず目を見開けば、相手も私を見つけ少し驚くような顔をして・・・その後にニヤリと頬を吊り上げた。
「名前チャン!」
「と、トガ・・・ちゃん・・・?」
「何か隠してると思って来てみて正解でしたッ!昨日からずっと名前チャンと仲良くなりたいと思ってたから会えて嬉しいです!」
ぴょんっと私に抱きついてくるその身体を思わず受け止めれば嬉しそうに笑うトガちゃん。
昨日この子に殺されかけたんだよな、私・・・。
そんな事を考える私を他所にトガちゃんはニコニコしながら私の隣に腰を下ろした。
「みーんなお出掛けしちゃって私1人だけお留守番になっちゃったんです、でも名前チャンと会えたから嬉しいデス!」
「(じゃあ弔さんもいないんだ・・・。)」
「名前チャン名前チャンっ。名前チャンはココに住んでいるんですか?」
「え?あ・・・うん。連れてこられてからはココで生活してるかな。」
「連れてこられた・・・?無理矢理ですか?じゃあ名前チャンはココがキライですか?」
「!・・・うーん・・・。」
不思議そうに首を傾げるトガちゃんに、ついつい考えるように眉を寄せる。
狭いし埃っぽいし、この部屋が好きかどうか聞かれたら好きじゃない。
・・・けど、弔さんが一緒に過ごしてくれる部屋だと考えたら嫌いじゃない。
「・・・嫌い、じゃないかな。」
「じゃあ好きですか?」
「うー・・・ん・・・好き、でもない・・・かな。」
「好きじゃないなら逃げればいいデス!今は名前チャンと私しか居ないからすぐに外に出られますよ!」
「それは出来ないよ、弔さんに怒られちゃう。」
「弔くんに・・・?」
“たしかに怒られちゃうのは困りますっ。”
そう言って何かを考えるように天井を見上げるトガちゃんにコクコクと頷く。
なんだか変な子だけど、可愛いな。
純粋な感じがするし、笑った時の八重歯も可愛い。
「(トガちゃんも、ヴィラン連合なのかな・・・?)」
「・・・イイ事思いつきました!」
「え?」
「弔くんを怒らせなければいいんです!」
「と、トガちゃんっ・・・?」
「行きましょうっ!名前チャン!!」
グイッ・・・と腕を引かれ思わず立ち上がる。
そんな私の腕を引っ張り、部屋の扉を開けるトガちゃん。
驚いて止めようとするが、トガちゃんはそんな私の抵抗なんて知らんぷりして私を部屋から連れ出した。
「ま、待ってトガちゃん!どこ行くのっ!?」
「フフっ!弔くんを喜ばせるんデス!」
“私に任せてください!”
そう言って笑ったトガちゃんに私の頭の中は嫌な予感でいっぱいでした。