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監禁生活3日目
おなまえは?
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名前の手が離れて姿が見えなくなって、俺の中から焦りが込み上げる。
今すぐ目の前の奴らを1人1人壊していってアイツを探し出さないといけない。
そう思ったその手は、動かなかった。
「っ… 名前っ…。」
また俺の前からいなくなるのか、と絶望した。
そんな時ふと目に入ったのは、雄英高校のあのムカつくガキが立ち尽くしている姿だった。
“考えなさい、次にどうするか。”
先生の言葉が俺の中で語りかけてきた。
気がつけば俺はソイツの首へと手をかけていた。
「お前にとっては雄英襲撃以来になるか…。お茶でもしようか、緑谷出久。」
「!(死柄木 弔っ…!!!)」
ここで緑谷出久に会ったことは、俺にとって都合が良いことだった。
話しているうちに、自分がイラついていた事の原因がなんであるか分かったから。
コイツはもう用済みだ。
早く殺して名前を見つける。
そう思って徐々に手に力を込め始めた瞬間、後ろから
“デク君っ…?” という声が聞こえてきた。
「お友達、じゃないよねっ…。手、離してっ…?」
「なっ何でもないよ麗日さん!大丈夫!だからこっちに来ちゃーーー。」
「名前…。」
「「!?」」
スルリとソイツから手を離し、立ち上がる。
それから驚いたような顔でコチラを見る名前にゆっくりと手を伸ばした。
「!?ダメだ逃げてーーー。」
「弔さんっ…!」
「名前っ…。」
雄英の生徒であろう女子に掴まれていた手を解いて、躊躇いもなく俺の手を掴む名前をギュッと抱きしめる。
あぁ、帰ってきた。
名前が帰ってきたなら、もうここに用はない。
「…じゃあ行くわ。もし追ってきたりしたら、分かるよなァ?」
「ゲホッ…ゲホッ…!」
「デク君っ…!」
「まっ待てっ…!死柄木弔っ…!オールフォーワンは何が目的なんだっ…!」
後ろから叫ぶソイツに、俺の手を握る名前の力が少しだけ強まったことが分かった。
早くここから逃げ出そう。
そう訴えかけているような、そんな気がした。
「知らないな。…それより気をつけとけな、次会う時は殺すと決めた時だろうから。」
そのまま人混みを抜けて黒霧に連絡を取りワープゲートを出させる。
結局帰るまで名前は一言も発さなかった。