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監禁生活3日目
おなまえは?
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「うわぁ…人いっぱいだ…。」
ポカン…と口を開けて人で溢れかえりそうなショッピングモールを見つめる。
隣では人の多さにイラついているであろう弔さんが小さな舌打ちをこぼした。
「弔さん、迷子になっちゃダメですよ?」
「…それ俺の台詞。手ェ離すなよ。」
「イエス、ボス。」
ギュッと弔さんの手を握り頷けば、少しだけコチラを見て微笑む弔さん。
その嬉しそうな顔に恥ずかしくなりながら、この人は顔に出過ぎだと心の中で呟いた。
「服、好きな店連れてけ。」
「えっ…うーん…。」
「ワンピースな。」
「(なぜワンピースにこだわる…。)じゃあコッチ。私がよく服を買ってるお店があります!」
掲示板の各フロア案内を見て、とりあえず2階だと弔さんの手を引く。
あのお店なら安いし、男性物の服も売っているから弔さんの洋服だって見られる。
「(弔さんもっとカッコイイ服買わなきゃ勿体ないもんな、顔面が。)」
そんな密かな企みを持ちながら私と弔さんのショッピングモールデートは始まりました。
「…却下。」
「なんで!?」
「その色は着ない。」
そう言ってプイッ…と横を向いてしまう弔さんに思わず肩を落とす。
せっかくのショッピングモールだし色々なお店を回っているのに、弔さんのお気に召す洋服がない。
何かしらにつけて首を振る弔さんに、この人買う気ないんじゃないだろうか…と疑ってしまうくらいだ。
「んー…あ、ならあそこのお店行きましょ!」
「!おい名前っ…!!」
スルリ…と離れた手。
弔さんが叫んだにも関わらず気が付かないで人混みを進んだ私が次に振り向いた時、弔さんの姿は私の後ろからいなくなっていた。
「…うそ。」
やってしまった…!と肩を落とす。
すっかり楽しくなって自分が連れてきてもらっている立場なこと忘れてた。
「…弔さん…。」
辺りをキョロキョロ見回しても弔さんらしき人は見当たらない。
もちろん連絡手段なんてないし、私はお金もない。
ここに来るまでだって、黒霧さんに吸い込まれたら見知らぬ土地に立っていた訳だし…。
「これがいわゆる絶望かっ…!」
「あ、あの…大丈夫ですかっ…?」
「!…え、あ、すみません。」
「どうかしたんですか?」
“良かったら力になりますよ!” と笑う丸顔可愛い子ちゃんが天使に見えました。