↓↓
怪物さん。
おなまえは?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「… 名前、お前それ…。」
「あ、あぁ…少し掻きむしっちゃって!蚊に刺されちゃったのかも!」
「…そうか。」
首に貼られた大きなガーゼに、眉を寄せる焦凍。
本当はそんなんじゃないって分かっているけど、私が言わないならと口を閉ざしてくれた彼は優しい。
「それより明日から林間合宿だね!」
「!…あぁ。」
「…ねぇ、焦凍。」
「どうした?」
「私ね実は焦凍の目、好きだよ?」
「…は?」
「気にしてるでしょ、キツイなって。でも私は好き。」
“かっこいいよ!” と笑えば、恥ずかしそうに顔をそむける彼に、もう一度呟く。
「ほんとに…かっこいいよ。」
「!… 名前、お前何か隠してるのか?」
「え?」
「変だ。俺じゃ頼りないだろうけど、ちゃんと守るから…言ってくれ。」
あぁ、また心臓が痛む。
そんな優しいアナタに、もったいない私。
きっと貴方に嫌われる。
息をするように優しい貴方が、きっと私を憎しみの目で見つめる日が…もうすぐそこまで来ている。
「…焦凍。」
「… 名前?」
「私…焦凍がいないと生きていけないよ…。」
「!なに、言ってーーー…!?」
刹那、引き寄せられて力強く抱きしめられる。
私を抱きしめる腕は震えていて、だけど温かくて、私の目からポロポロ…と涙が零れてきた。
「守るっ…!どんな事があってもっ…!」
「っ…しょっ…とっ…。」
ねぇ、焦凍。
私は近くに来すぎてしまったみたい。
貴方という光に憧れて、恋しくて、貴方がいない日々を考えると息が出来ないくらいに辛いの。
「っ…。」
「名前っ…。」
引き寄せられるように重なる唇。
私の不安を拭うように何度も繰り返されるそれは、甘い甘い優しい口付け。
「(なのに…首の傷跡が痛いよ…。)」
「っ…コッチ見ろっ!!」
「!!」
「いいか!お前が何隠してるのかは知らねェ!!だけどなっ!俺だってそんな半端な気持ちでお前を想ってねェんだよ!!」
「しょ、うとっ…?」
「俺を見ろっ…!!俺だけを見てっ俺だけを必要としてろっ!そしたら俺は必ずお前を見失わねぇ!何度だって助けられる!!」
“だから俺を見ろっ…!!”
そう叫んだ焦凍の腕の中で、私はひたすらに泣き続けた。
泣いて、泣いて、涙が枯れるのを待った。
貴方への気持ちが、このまま消えて無くなってしまえと願いながら。