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言葉足らず。
おなまえは?
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ムクリ…と起きるともう夜だった。
“また書類残しちゃった…。” と呟いてそこら辺に投げ捨てられた死覇装を羽織る。
「しかも持ち帰られたか…。」
横には未だに眠る更木隊長。
見回せば見慣れないものばかりで、ここが更木隊長の家だと言うことはすぐに理解出来た。
実は抱かれることも、こうして持ち帰られることもよくある事だったりする。
だからといって明確にお付き合いをしている訳でもない。
おそらく十一番隊の人達は私達がこういう関係だということも知っているのだろうが、私の口からそれを公言することはなかった。
「…更木隊長…?」
「ん… 名前…まだ寝てろ…。」
「いや帰りまっ…!?」
“す。”と言う前に伸びてきた手によって無理矢理布団に引きずり戻される。
そしてその手はそのまま私の服の中へ入ってくるものだから、焦ってその手を掴みあげた。
「あ、明日も仕事なのに仕事出来なくなっちゃいますから!」
「あ…?」
「そ、そんな不満そうな顔されてもですねっ…私にも私の都合ってものがーーー。」
「うるせェ。」
あれ、デジャブ…?
なんて思いながら重ねられた唇に私の全ての意識が持っていかれる。
あぁ、これは明日ほんとに仕事が出来ないかもしれない。
そんな事を考えながらも私の腕は更木隊長の背中へと自然に伸びていった。
「更木隊長っ…?」
「……。」
ふと、更木隊長の動きが止まった。
いつもならこのまま朝まで抱かれるはずなのに、何故か私の顔を見たまま止まっているのだ。
見られていると思ったら急に恥ずかしくなった私が逃げ出そうとしてみても、その手はがっちりと捕まっていて逃げられない。
「ど、どうしたんですかっ…////!?」
「…やっぱり、めんどくせぇな。」
「…はっ…?」
めんどくさいって、何…?
いきなりの言葉に驚きを隠せない私はポカン…と口を開けたまま固まる。
もしかして、私の存在がってこと…?
「っ…。(いやっ…アンタが無理矢理こんな状況にしてるんじゃないかっ…!)」
「!…おい、なに泣いてる。」
「な、泣いてませんっ……!」
今度は驚いたように目を見開く隊長に、何故だか涙が止まらない私。
何故…なんて本当は分かっているけど、認めたら全てが終わってしまう気がした。
本当は、この関係に執着したのは私なのかもしれない。
人と付き合うなんて事に無縁そうな更木隊長に抱かれ、一時の幸せを感じてしまった。
「(この人の特別になれたと思ってしまったっ…。)」
「…チッ……おい、名前。」
「っ……。」
「一度しか言わねェ。…いいか、お前は俺のものだ。だから色々なもの全部捨てて俺の家で俺の帰りだけを待っておけ。」
“俺の事以外、なにも考えるな。”
そんな言葉にびっくりして更木隊長を見る。
が、顔を見ようと真っ直ぐ向けられた私の唇はまたしてもこの自己中な男によって奪われてしまった。
「っ…ま、まってっ…更木隊ちょっ…!」
「あ…?」
「い、今のってっ…!」
私の動揺なんて無視して情事を続けようとするその人を無理矢理止めて追求する。
すると相手は至極当然のように私に口付けを落とした。
「ってそうじゃなくてっ…!今のってもしかして結婚しようって、ことっ…ですかっ…?」
「!…他に何がある?」
「だ、だってっ…えっ…//////?」
「チッ…鈍感にも程があるな…。」
そう言って私の手を握りしめた彼は、私の耳元でもう一度だけ囁いた。
“黙って嫁げばいいんだよ。”
(→ オマケ)